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ワーホリ・ダイアリー
2001年夏にワーキングホリデーでバンフに来て以来バンフに住み続けている私が、その頃書いた日記を読み返してみた。
人は標高が高いところにいると「よく眠れる」という話しを聞いた。ここバンフの町は標高約1400m。慣れないはずの安ホテル、しかも18人部屋のドミトリーで寝泊りしている私でさえ、毎日しっかり9時間は眠っている。
バンフに来て8泊、私はバンフの町からすぐにあるYWCAという1泊22ドルのホテルに滞在した。ここには、世界各国からカナディアンロッキーを目指して旅してきたバックパッカー達が多く滞在している。友人同士で来ている人もいるが、一人旅で来ている人たちも多い。私も一人で滞在している中の一人だ。
初めての晩、私は誰とも会話をすることが出来なかった。隣のベッドでは、初めて会った者同士が、楽しそうに自己紹介や、自分が今まで旅してきたことなどをおしゃべりしている。もちろん英語だ。私は、ガッチリと自分の殻の中に閉じこもってしまった。
次の晩、同じ部屋に日本人の女の子が入ってきた。その女の子は、決して流暢とは言えない英語で、隣のベッドのおばさんに一生懸命話し掛け、会話をしている。私はその女の子に話し掛けた。
「なぜそんなに上手に英語で会話ができるの?」
女の子は顔を赤らめながら言った。
「全然上手なんかじゃないよー!」
そうだ、そうなんだ。今まで自分がやってきたことを、片言の言葉でもかまわないから、とにかくやってみればいいのだ。
3泊目、ホテルのフロントに寄ると、部屋を替えてくれと言う。移った部屋には、トイレもシャワーもない。私が部屋へ行った時、シャワーを浴びてきた様子の二人の女性がいた。そして私は、「すいませんが、シャワーがどこにあるか教えていただけませんか?」と、英語で言ってみた。私は一言発した後、不思議なことに、部屋の中の人たち、同じホテルで滞在している人たち、街を歩いてすれ違う人たち皆が、きちんと“人”に見えてきたのだった。
そして5泊目の晩、私が一人でホテルのレストスペースにいると、一人の白人が話し掛けてきた。名前はパトリックという30代半ばぐらいの男性だった。男性ということで、始めは警戒していたのだが、私の片言の英語でもなんとか理解しようとする彼の姿を見て「過剰な警戒をしなくても大丈夫では」と思うようになってきた。私たちは翌日の正午に、街のマクドナルドでお茶をする約束をした。私は「初のカナディアンの友達が出来るかも」と思い、嬉しくなった。
お茶を飲みながら会話することで、少しでも自分の英語を上達させたかった私は、ノートと辞書をカバンに詰め、マクドナルドへと向かった。そして、パトリックさんは言ったのだ。「あのゴンドラがある山を登りに行きませんか?」と。
その山は、町の南側にある標高2285mのサルファーマウンテンという山だ。ゴンドラは観光用とあって14ドルもするので、お金を節約したい私は、登りたくても「どうしようか」と思っていたのである。パトリックさんの話しを聞いていると、「山に登る」というのは、ゴンドラに乗るのではなく、歩いて登るということだということがわかった。そして、降りのゴンドラは無料とのこと。これは、行くしかない。
パトリックさんと二人で、登り2時間のコースを1時間半で登りきった。頂上近くまで行った時、眼下に広がるバンフの町とボウ川と向こう側に広がるロッキーの山々を見た。山の中腹あたりには雨が降っているようだ。
するとどうだろう! 晴れた山頂近くにいる私の下に、虹が掛かっているではないか! なんて素晴らしく、幻想的な景色だろう! 私はしばらく言葉をなくした。
パトリックさんとは、それ以来会っていない。(メールアドレスは聞いたが)ホテルで一緒に滞在した人たちとも、もう会うことはないだろう。しかし、私にとって、本当に大切な人たちであることは変わらない。私は、この安ホテルでの滞在で“一期一会”というものを体感できたと思っている。
※標高が高いと良く眠れる、という話に裏付けはありません。
モモセトモ
土と水と太陽と
〜ガーデニング日記 @何を育てる?〜
雪が解けて土が見え始めるこの時期になると、この春育てる野菜や花のことが気になり始めます。ふた春前になんとなくトマトの苗を買って育てはじめて以来、ガーデニングが楽しくなりました。
夏の終わりの収穫期までの連載を予定しているこのコラムは、理科の観察日記のようなものです。一緒に同時進行で何かを育ててもらえれば、なお良し。園芸の知識や庭がなくても大丈夫です。鉢植えなら気軽にできる上、日当たりが悪くても移動できます。自分の庭でとれた野菜のジューシーさに感動しましょう。
種を買う
まだ寒い今の時期は、種を選んで屋内で発芽させる時です。バンフでは「ホーム・ハードウェア」や「セーフウェイ」に多少置いてありますが、キャンモアの「R&D」に多くの種類の野菜や花の種がそろっているのを発見しました。この夏のメニューはインゲン、グリーンピース、ラディッシュ(小さな赤いカブ)とトマト(苗)です。花はポピー、ナスターチウム、朝顔を購入。
さて、バンフの気候で、しかも鉢植えで育てやすい野菜は、ビーンズ(インゲンなど)、レタス、ほうれん草、ジャガイモ、トマトなどだそうです。特にトマトは、苗を買って育てた方が成功率が高いし、簡単です。ちなみに、種からの私の成功例は、インゲンとラディッシュです。種の袋には、どれだけの日当たりの良さが必要か、育てやすいかなどが書いてあるので、選ぶ時に参考になります。
今シーズンから初める人は、たくさんの種が蒔けるように大き目の鉢植えをいくつかと「ポッティング・ソイル」という鉢植え用の土を買います。育てるものに合わせて肥料も用意すると収穫量が増えるなどの利点があります。
発芽させる
種を蒔く前に、袋に書いてある説明を良く読みましょう。いつ育て始めれば良いか、どのように種を蒔くかなどが書いてあります。また、一度に袋に入ったすべての種を発芽させるのではなく、数週間あいだを開けて発芽させて植えると、収穫期がずれて長い間新鮮な野菜を収穫することができます。
種から発芽し、双葉が出てくるまでは、土を入れた浅いトレイ(シードリング・トレイ)などで育てるのが一般的です。でも、私はいつも本当に発芽するか半信半疑なので、土に植える代わりに水でひたひたにしたペーパータオルの間に種を入れて暖かいところにおいて置きます。乾かないように水を足しながら数日ごとにチェックしていると、種の皮を破って芽が出てくるのがわかります。(こういう時に植物の生命力に感動しませんか?)こうして芽が出てから土に植えるのですが、あるガーデニングの本にはこの方法はあまり勧められないとも出ていました。
4月の最後の週あたりに以上の作業をはじめるつもりです。次回までに発芽しているでしょうか…。
小林りん
生活の知恵
〜時差ボケ対策〜
身近になった海外旅行。その手軽な旅行で誰もが経験した事のあるのが「時差ボケ」です。そもそも、時差ボケは、出発地の時間帯のままになっている体内時計を到着地の時間帯に即座に変更できない為に起こります。
そこで、簡単に時差ボケを軽減する方法をご紹介しましょう。残念ですが、「機内食や機内で見る映画が旅の楽しみ」という方々には適応しない方法です。
まず、出発の日の朝目覚めたら(出発が朝でも晩でも構いません)、腕時計などを到着地の時間に合わせます。同時に、自分自身もその時間帯に居ると思い込み、食事もその時間に合わせてきちんと食べましょう。実際は朝なのに夕食だったり、食事をする時間じゃなかったりするかも知れませんが、脳だけでなく、胃にも思い込ませる事により、新しい時間帯に早く適応できます。
最後の仕上げは、移動中の機内での睡眠です。到着地の時間に合わせて夜は眠り、昼は起きるようにします。機内では眠れないからと言って、映画を見たり、本を読んだりせず、眠れなくても目を閉じて静かに時間を過ごしましょう。アイマスクと耳栓で、光と音を遮断するのも効果的です。
これで、到着初日から時間どおりに眠れるはずです。しかし、不幸にして夜中に目覚めてしまう場合も、起きだしたりせず、目を閉じて朝が来るのを待ちましょう。
例:カナダ西海岸と日本を往復する場合
<日本行きの仮スケジュール>
カルガリー発 9:00(日本時間 1:00) → バンクーバー着 9:30(日本時間 2:30)
バンクーバー発 12:00(日本時間 5:00) → 成田着 15:00
カルガリーを出る前に、夕食のつもりで食事をしましょう。バンクーバーまでは日本の深夜です。一時間半のフライトでも寝ることを心がけましょう。バンクーバーを離陸後の夕食は抜くか、朝食のつもりで食べます。機内での睡眠は、バンクーバー離陸後数時間のみ。
<カナダ行きの仮スケジュール>
成田発 18:00(バンフ時間 2:00) → バンクーバー着 9:30(バンフ時間 10:30)
バンクーバー発 11:00(バンフ時間 12:00) → カルガリー着 13:30
出発前に日本で食べる昼食は、夕食のつもりで食べます。成田離陸後の食事は抜き、映画も観ずに寝ることを心がけましょう。バンクーバー着陸前の食事まで眠り、正真正銘の朝食として食べましょう。できれば、バンクーバーにいる間、または、カルガリー到着直後に昼食を。
沖田信也
Toshi の人生いろいろ日誌
「このご恩は決して!」
ある朝の一大事件
「美味しいね、このグレープフルーツ!」
「そうね、カナダでこんなにフレッシュ・・・・・・ア、アッ!」
クリスマスを目前にしたその朝の突然の事態に、妻の顔を覗き込んだ。
「ど、どうした?」
きまり悪そうな彼女の顔、そしてひとこと。
「サシバ!」
「え、サシバって君の差し歯か!折れたの?」
うなずく彼女。条件反射的に瞬時に生産される私の冷たい宣告、「いやしん坊! しかも早く食べ過ぎるからダ・・・!」という言葉をググッと飲み込んで、彼女の答えを待つ。
「どうも種を噛んで折れてしまったみたい。」
「種まで愛してしまって、困っタネ!」なんて寒いジョーク、この非常時に言えないし、彼女もそれどころではないようだ。
折れたのは、真正面の上の歯。これは絵になるゾ! と、デジカメに手をかけようとする誘惑もよぎったが、(もしその実行犯にでもなったら、「実家に帰らせていただきます!」と強行採決ならぬ、強行妻決されかねない)「接着剤でくっつくかな? それとも・・・」などと、その朝は大騒ぎ。騒ぎに取り残された目玉焼きだけが、寂しそうに渦中の私たちを見つめ、BGMに流していたにぎやかなクリスマスソングがその騒ぎにいっそうの拍車をかけていた。
歯医者へ・・・
私たちの非常時に必ずご登場願うドラえもん的存在のお方(念のため、ご本人は正真正銘の紳士)にSOSの電話を入れてみると、歯医者行きを提案してくださり、通訳のために同行してくださるということになった。
しかしながら、よく考えてみると、まだカナダに来たばかりで、保険にも入っていないし、しかも、歯の保険は、日本と違って別口で入らなければならないことも聞いたことがある。 通訳者ご夫妻に聞いてみると、カナダの歯医者はかなり高額で、口を「あ〜ん」と開けただけでもびっくりするくらいの治療費を請求されることもあるという深刻な事実を告げてくださった。それでも、祈って出掛けよう! ということになった。妻が笑うたびに吹き出してしまっては、夫婦関係のサシバ? も折れてしまうし・・・。
初めての歯医者。頭の中では、請求された治療費に卒倒する自分の哀れな映像がオンエアー。治療室に向かう妻と通訳者を見送ってソファーに腰を下ろすが、落ち着かない。治療器具の金属音が、先ほどの映像をより鮮明にしてゆく。
治療室では、通訳者が懸命に、「この婦人は牧師の奥さんで、ついこの前、日本から・・・」と、熱のこもった解説をしてくださっていた。ふと、医者が通訳者に質問した。「ところで、あなたはさっきから患者さんと反対向きになって話しているけど、どこか調子でも?」と。通訳者いわく、「この奥さんに、『絶対に私の治療中の顔を見ないでください!』と言われたんです」。どこかのB級ホラー映画のようなお告げ、でも、彼はそれを忠実に守り、無事に差し歯の応急処置がなされた。
メリークリスマス!?
妻のスマイルをまともに見られる感動もそこそこに、支払いのためにカウンターに向かった。後がない武蔵の心境、まさに手にはクレジットカードと小切手の二刀流。そのとき、スマイルを白衣で包んだような受付嬢から優しく投げかけられたことばは、「メリークリスマス!」
私、「え、はい、そう、メリークリスマス! ね!(少し早いけど)」緊張でこの季節のことばがどこかへ出張中だった。しかも、牧師なのに・・・と反省しつつ、「で、支払いをしたいのですが・・・」と、自分を現実に戻しつつ、ひきつった笑顔で質問する。すると、「メリークリスマス」とスマイルさん。「ですから、はい、メリークリス・・・」と、私。
エンドレス会話に終止符を打つべく、通訳者が再登場。
「つまり、Free、タダ、特別料金、あなたがたにメリークリスマスっていうことですよ!」
「エエェ〜ッ!? そんなぁ!!」・・・・緊張から緩和へ、そして喜びの爆発へ。このミラクルと歯医者さんへのサンキューの連発がしばらく続いた。私も、そしてあのお告げを解かれた通訳者も、歯科医院を喜んで出る妻のミラクルサシバがキラリと輝いたのをしっかりと見届けた。
歯医者さん、それから忠実な通訳者さん、このご恩は決して決して忘れません!!
お役立ち聖書の言葉
「主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。」(詩篇23篇1節)
Grace Japanese Christian Church
牧師 村仲俊朗
Let's Talk Like Canadians!!
〜英会話ワンポイントアドバイス〜
To Keep Up With
= (他の人に) 遅れないようについていく
= (世の中の傾向、流行などの波に)乗り遅れないようにする
= (物価の上昇などに)対応する
Keep Up With する対象が人や物事、あるいは状況のいずれでもこのフレーズが使えます。
●Situation 1
Fred: Anne, would you like to go running with me tonight?
Anne: That would be great, but I think I will have trouble keeping up with
you. You are an Olympic athlete!
Fred: Don't worry about that. You run everyday! You will be fine.
●Situation 2
Teacher: Billy, did you do your homework?
Billy: No, I didn't.
Teacher: Billy, if you don't do your homework,
you can't keep up with your classmates.
●Situation 3
Blake: It's getting difficult to live in Canmore. The cost of living here is going up so quickly!
Carl: I agree. My salary can't keep up with the high cost of living. The average home is $375,000! I'll never be able to buy a house.
Blake: Perhaps it's time to think about moving to Cochrane.
BY Susan Taylor (Banff Education Centre講師)
編集後記
今号の投稿欄をお読みいただけたでしょうか。動植物の名前を訳す時に特別な注意が必要なことを実感させられた出来事でした。
それにしても、こちらの間違えを指摘してくださる方がいるというのは、とてもありがたいものです。地元のガイドさんらにとっては、特に貴重な情報であったことと思います。今まで、バンフタイムズを情報源としてお仕事にご利用いただいていたガイドさん、「もうバンフタイムズは信用できない」なんて言わないで下さい・・・。
今後、細心の注意を払うことは言うまでもありません。ガイド業の方に限らず、皆さん引続きご愛読いただけることを願っております。(り)
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