Issue 257 2007年9月20日号
スプリット・ピークの山焼き、成功
アッパー・ホット・スプリングス、今年で75周年
クライマー2人、ランドルで死亡
犬を襲った疑いのあるクーガー、射殺
キャンモアの新トレイル、整備中
タバコを大量に所有していた男性に罰金
ワーホリ、10月1日デンマーク導入
犬を襲った疑いのあるクーガー、射殺
バンフ日本語学校より新入生・ボランティア募集 エアカナダの預け入れ荷物23キロへ
メリッサ・マラソンの交通規制
バンフ公共スケート・リンク、オープン
続・名もなき挑戦者たち ~何も考えず夢に挑む~
English Bay ~バンクーバ旅行中に感動した海について徒然・・・~
この季節にぴったりの映画紹介 ~秋色の景色と男のロマン~
たまには新作映画紹介 ~The Brave One~バンフ映画館上映中
Let's Talk Like Canadians!! ~英会話ワンポイントアドバイス~
波の話
バンフ周辺、黄葉みどころ紹介
料理の知恵 ~レモン・チキン~
ハイキングに行こう! お手軽にいい景色。トンネル・マウンテン
読者投稿 編集後記
スプリット・ピークの山焼き、成功
9月5日(水)午後2時頃、ブリティッシュ・コロンビア州ラジウム町から北50キロほどのクートニー国立公園内スプリット・ピーク地域で、山焼きの火が付けられた。ヘリコプターや地上部隊が燃焼促進のための燃料を撒き、6時間をかけて約100ヘクタールを燃やした。
この山焼きは本来なら昨年秋に行われるはずだったもの。だが、去年は天候が悪く、予定していた400ヘクタールの半分ほどしか燃やせていなかった。今回の山焼きでは、去年の分とあわせて300ヘクタールを燃やし、残りは今後数週間のうちに火を付ける予定。
深刻な問題となっているパイン・ビートルの生息可能場所を減らし、森林を健康な状態に保つことが目的。
9月11日発行、クラグ・アンド・キャニオン紙、 9月13日発行、アウトルック紙より
アッパー・ホット・スプリングス、今年で75周年
バンフのシンボルであるアッパー・ホット・スプリングスが、今年で創業75周年を迎えた。 この温泉は、1931年10月31日に建設が始まり、一般に公開されたのが1932年の6月27日で、今年で75周年。
9月15日(土)には、当時の水着を着ての入浴や、子供達の水遊びなどの記念行事が行われた。
9月11日発行、クラグ・アンド・キャニオン紙より
クライマー2人、ランドルで死亡
9月9日(日)、ロック・クライミング中の男性2人が、キャンモア近くのランドル山東端で、滑落死した。死体は2日後の9月10日(月)に回収された。 カルガリーに住む2人が予定日を過ぎても帰ってこないと、警察(RCMP)に報告があったことから、捜索が開始された。遺体は、ランドル山東端のフリー・フォールと呼ばれる場所の一番下で見つかった。男性らは、約150メートルをロープで繋がったまま落下したと見られているが、落下の原因はまだ明らかになっていない。
9月13日発行、アウトルック紙より
犬を襲った疑いのあるクーガー、射殺
9月6日(木)、キャンモアの飼い犬を襲ったと思われるクーガーが、魚類及び野生動物管理官に射殺された。 キャンモアの東、ハイウェイ1Aにある犬の飼育所で、クーガーが犬を殺したと通報があった。管理官が駆けつけたところ、生きている他の犬のそばで身をかがめ、今にも仕留めようとしているクーガーを発見。管理官がその場で射殺した。
管理官によると、犬を襲ったクーガーが、次に比較的体の小さい人間の子供を狙うことは容易に考えられるため、人間の安全を第一に考え、射殺した。このクーガーは1~2歳と見られる雌で、栄養状態は良くなかった。
9月13日発行、アウトルック紙より
キャンモアの新トレイル、整備中 キャンモアで現在、新しいハイキング・トレイルが、ボランティアの手によって整備されている。ハイライン・トレイルと名付けられたこのトレイルは、現存のライダーズ・オブ・ローハン・トレイルから西と、スリー・シスターズ・クリークから東に7キロ延びる予定。人々を出来るだけ野生動物回廊から遠ざけるのが目的で、今までにはない角度でマウント・ローレンス・グラッシーとハ・リン・ピークの姿が楽しめるという。
整備のボランティアは、9月および10月中の水曜日午後5時半、日曜日の午前9時に、Quarry Lakeの駐車場に集まって作業を続ける。 9月13日発行、アウトルック紙より
タバコを大量に所有していた男性に罰金 9月10日(月)、バンフの州立裁判所で、2万本のタバコを所有していた男性に、100ドルの罰金とタバコの没収が言い渡された。
アルバータ州のタバコ税法では、個人が1,000本より多く(20本入りの箱で50箱、5カートン)のタバコを、許可なく持つことは禁止されている。このタバコは、男性の友人から小包で送られてきたもので、本人はどれだけのタバコが中に入っているか知らなかったという。 9月11日発行、クラグ・アンド・キャニオン紙、 9月13日発行、アウトルック紙より
アルバータ州政府、12歳以上に写真付き身分証明書発行 今年10月1日(月)から、日本とデンマークの間で、ワーキング・ホリデー制度が実施される。社団法人ワーキング・ホリデー協会では、応募方法などの詳細はまだ発表されていない。 また、同10月1日には、カナダのワーキングホリデーの2008年度募集要項が発表される。今年は応募方法が大幅に変わると発表されていると共に、年々高まる人気から注目が集まる。
バンフタイムズ編集部
犬を襲った疑いのあるクーガー、射殺 アルバータ州政府は、9月6日(木)、これまで14歳であった写真付き身分証明書の発行最低年齢を、12歳以上にすると発表した。カナダ運輸省が今年9月18日(火)から、カナダ国内で飛行機に乗る際、12歳以上に見える者に対し身分証明書の提示を義務付けたため。 今後、航空機搭乗において、12歳以上の子供は政府発行の写真付き身分証明書1通か、写真無しの政府発行身分証明書2通(その内少なくとも1通は氏名、誕生日、性別を明示)を提示する必要がある。 この身分証明書は、アルバータ州各地のレジストリー(登録事務所)で発行可能。
9月6日アルバータ州政府ニュース・リリースより
バンフ日本語学校より新入生・ボランティア募集 バンフ日本語学校では、10月に始まる新学期にあわせて、4歳から小学校高学年までの新入生を募集しています。週1回行われる日本語の授業のほかに、運動会、餅つき会、季節のお話会等の行事を通して日本の文化も楽しく学んでいます。入学希望の方の見学、体験入学は随時受け付けております。入学希望のお子さんをお持ちの方は、ぜひご連絡ください。
また、授業の手伝いをしてくださるボランティアも募集しています。興味のある方は、ご連絡ください。
連絡先:和田 763-8756 (午後4時以降) または addmibjls@hotmail.co.jp
エアカナダの預け入れ荷物23キロへ
これまで32キロであった、カナダ・日本間のエアカナダ国際線における預け入れ荷物の制限が、ついに23キロに変更される。変更の対象となるのは、6月11日以降発券されたチケットで、10月11日以降搭乗分。無料預け入れ荷物個数2個は変わらない。 また、重量・サイズ・個数超過料金も改定され、こちらが有効になるのは8月22日以降のチケット発券分。国際線のエコノミー・クラス、荷物1個当たりの重量超過料金(32キロまで)は35ドルであったのが75ドル、サイズ超過(292 cmまで)は35ドルが120ドルへと大幅変更。
詳しくは、エアカナダHP (www.aircanada.com)で。
メリッサ・マラソンの交通規制
9月22日(土)、午前10:30からバンフでは毎年恒例のメリッサ・ロード・レースが行われます。対象道路はケイブ、グレン、ゴルフ・コース・ロード、ボウ橋、バンフアベニューのボウ橋からバッファロー、オッター、ウルフ、セントジュリアン・ロード、トンネル・マウンテン・ロード、バッファローです。これに伴い、車の通行が規制されます。走者を追い越すときには十分な注意を払うようにしてください。
バンフ公共スケート・リンク、オープン
せっかくのカナダですから、スケートやホッケーを楽しみませんか?
【シニー・ホッケー(自由参加ホッケー)】
期間:3月28日(金)まで
スケジュール:
水曜:12:00~13:30
木曜:13:30~15:00
金曜:11:45~12:45
10月上旬からは月曜日も行われます。
料金:1回3.75ドル、10回回数券30ドル
【公共スケート】
スケジュール:10月9日(火)までは木曜12:00~15:00、10月10日(水)からは毎日。
料金:一回3.75ドル、シーズン・パスもあります。
お問合せ:日程、時間は予告無しに変更することがあります。スケジュールは、録音メッセージ762-1235、その他のお問合せは762-1238まで。
続・名もなき挑戦者たち ~何も考えず夢に挑む~
前号の「名もなき挑戦者たち」、ひさびさに刺激になった。確かに客観的評価は「あっ、そう」だけれど、当事者にとっては濃厚なドラマ。その感動が第三者にもひしひしと伝わってきたので続編を綴ってみた。
ベテランよりも素人のほうが勇猛果敢である。次に紹介する三人は、素人にもかかわらずベテラン以上に成果をあげてしまった豪傑で愉快な女性たちだ。
カヌーのメッカでもあるユーコン河には、世界各国からカヌーイストがやってくる。それでも日本人女性のソロはめずらしい。カヌーに乗るのもテントに泊まるのも初めてで、いきなりユーコン河にカヌーを浮かべたのはS美さん。
ユーコン河では村から次の村まで最大300 km、河と森と野生動物のほかはなにもない。水温は低い。万が一、沈をしたら低体温症に見舞われる。リスクのある川下をいきなりやってしまったS美さんは、強靭なのか鈍感なのか。ユーコン河を下った多くの人が、その体験を酒の肴に飲んで自慢話に明け暮れる。ところがS美さんはちがう。「だってカヌーの上に座っていれば自然に流れていくじゃない」と語るS美さんは、根っからのマイペース派のようだ。
二人目は、私がオーストラリア自転車横断の道中に出会ったオーストラリア人女性C嬢。彼女はオーストラリア5,000 kmを歩いて横断中だった。ラクダにキャンプ用具と食糧と水を積み、6カ月間の徒歩旅行。C嬢は東南アジアや中国などバス旅行した経験はあったが、徒歩もラクダも初めての試みだった。
まだ残りの行程が半分以上もあるのにずいぶんとのんびりかまえていた。もっとも気負っている人ならば、気の遠くなる壮大な旅など出かけなかったかもしれない。ブッシュのなかで焚き火しながら、C嬢から差し出された煤の入った甘い紅茶。これまた汚れた手で差し出されたビスケット。あのときの煤の苦さと甘さの絶妙にミックスした不思議な味は、いまだ記憶に残っている。C嬢は無事に歩き通しただろうか。
最後は富士山での話。夏の富士山は都心のラッシュアワーを彷彿させるほどの人ごみだが、シーズン・オフは様相を一変する。とりわけ雪の富士山はアイスバーンと突風で、ヒマラヤ経験者やエキスパート・クライマーですら滑落死に見舞われる。ベテランのみに許された世界なのだ。
そんな定説に風穴をあけたのがT子さん。インドやネパールなどバックパッカーとして女性一人旅は経験しているが、登山に関しては素人。テントで寝たことすらない。もちろんピッケルやアイゼンなど雪山登山用具も持っていない。それでもスニーカー履きで雪の富士山山頂に立ってしまった。
このとき同行した山岳部出身のWくんは登山歴10年。特注品の登山靴できめていたが、どうしたことか途中で潰れて山頂断念。Wくんにとって経験とはなにを意味したのであろう。こつこつ努力を積み重ねたところで、実践で生かせなければ意味がない。いやいやT子さんだって、きっと他人の何倍もがんばったんだろう。
一般的に、頭でっかちの人よりも能天気な人のほうが順応力に優れている。経験が逆に行動半径を狭めているとも言える。未経験だからといって怖気づくことはない。短所も裏を返せば長所になる。名もなき挑戦者たちから学んだこと、たくさんあるな…。
田中幹也 http://www.geocities.jp/kanyatanaka2005/
筆者紹介:田中幹也(たなか・かんや) 冒険家。1995年厳冬カナダでマイナス40℃の自転車旅を実践。以後12年間、厳冬カナダ辺境の旅に費やす。ノースウエスト準州、ラブラドル半島、ロッキー山脈でスキー、徒歩、自転車などで2万km踏破。世界記録多数。オーストラリア自転車横断、タイ北部山岳地帯自転車踏破、アルプスのグランドジョラス北壁やヨセミテのエル・キャピタン登攀なども実践。日本国内山岳で冬季初登多数。人生で得た教訓は「才能がなければ努力してもムダ」。共著に『達人の山旅1』(みすず書房)、共編著に『目で見る日本登山史』(山と溪谷)。
English Bay ~バンクーバ旅行中に感動した海について徒然・・・~
まず伊豆下田という海に囲まれた地で育った自分が、違う意味で改めて海にこんなに感動するとは思わなかった。
違う意味というのは、海の美しさそのものではなく海と人が融合するその空間の美しさに感動したから。そこはみんなが楽しむために100%活用されてる海のように感じられた。学生っぽい若者はもちろんのこと、旅行に来た中高年のご夫婦、おじいちゃんばあちゃんもマウンテンバイクを浜まで乗り入れてやってきてはボーっと海を眺めてる。こんな風に一箇所に老若男女が集まって自然に融合してることに感動。これってあたりまえにあっていいんだけど、日本の海ではあまり見たことがなかったから。
また、みんな好きなことやってて、それが共鳴してていい意味での自由があった。いい感じのバックサウンドになる楽器を弾いてる人(盛り上げてくれてありがとう)、海沿いを走る沢山のランナー達(カナダにもマラソンの文化があったんだ? 他の都市ではそんなに見かけなかったし、バンフもしかり)、凧揚げしてる人(いつやっても楽しいよねやっぱ)、肉焼いてる人(ここ焼いてOKなの?)、黄昏れてる人(カッコいいよ)などなど。
高校時代に深夜TV放送で僕の海外への想いを一際駆り立てたビバリーヒルズ高校白書を思い出す男女グループがはしゃぎまっくてて、その景色にも感動した。
日中は太陽でコバルトブルーに輝いてる太平洋、夕暮れサンセットタイム、夜は夜景と1度ならず2度でもなく、3度美味しいEnglish Bay! だから一日中海から人が絶えない。皆さんも観光の際には、この辺りだけの日を一日取ってもいいかもしれませんよ!
この海は、今までカナダを旅してきた中で、一番みんなのハッピーな気持ちが感じられたところだった。だから何時間でも飽きずに居られたんだと思う。
余談だけど、バンクーバの街の雰囲気にも感動した。ダウンタウンを歩いてても皆が気軽な挨拶をしてくれるし、ショップの店員だったり、コーヒーショップでたまたま隣になったローカルだったり、バス停で一緒になった人、バスの運転手等など、基本的にみんなフレンドリーで居心地がよかった。
ワーホリ生活もうすぐ7ヶ月目 近藤 賢
この季節にぴったりの映画紹介 ~秋色の景色と男のロマン~
深まりゆくロッキーの秋の美しさが独特の雰囲気をかもし出しています。季節の折々に合わせ決まって観たくなる映画というものがありますが、今この時期にぴったりの映画をここに、ご紹介させていただきましょう。
『レジェンド・オブ・フォール』(Legends of the Fall)は、1994年制作の米映画で監督は数年前の話題映画、『ラスト・サムライ』のエドワード・ズウイック監督です。主演はブラッド・ピットと、この映画をきっかけに人気が急上昇したジュリア・オーモンドです。
物語の背景は米国モンタナ州の牧場ですが、撮影はカナダ、アルバータ州カナナスキス周辺ということもあり、大自然の美しさが感動的に表現されています。1994年の第67回アカデミー賞では撮影賞が与えられたほどの出来映えで山々や川、秋の景色、黄葉、針葉樹の森などが見事です。
ストーリーも遥かなる大地に息づく男たちのロマンと美しいひとりの女性をめぐった恋愛、家族愛、先住民族問題などが上手く織り込まれており、始めから最後まで楽しめるでしょう。胸つまるシーンが何箇所もあります。特に最後の撃ち合いの場面は何度観ても感動します。また、個人的感想として、ブラット・ピットがとにかくかっこいい。彼の出演作品の中でもこの映画が一番好きです。冒頭の場面はスタッブという年老いた先住民の語りから始まりますが、映画に登場する先住民はこのあたりでもよく話題にあがるストーニー族の出演です。
<あらすじ>
ラドロー大佐は、モンタナ州の山間で静かに牧場を営んでいる。無駄に先住民たちを攻撃する政府の不条理な戦争には愛想がつきたと早々軍隊を引退した。息子が3人。長男アルフレッド、次男トリスティン、三男サミュエル。妻のイザベルは冬の寒さを嫌い街へ出てしまった。
1913年ハーバード大学生のサミュエルが婚約者スザンナを連れてモンタナに帰省してくる。男ばかりの暮らしに若く美しいスザンナの登場で家族が揺れ動き始める。まじめでかたくなな性格のアルフレッド、子供のころからワイルドで野望なトリスティン2人共に弟の婚約者とわかっていながら教養豊かなスザンナに心引かれ始めてしまう。
時は第一次世界大戦中、ドイツ軍優勢のニュースが届くと、いても立ってもいられなくなったサミュエル。ラドロー大佐の大反対を押し切ってサミュエルが入隊を申し込む。弟サミュエルを守るため、アルフレッド、トリスティンの2人も入隊を決断。ラドロー大佐は、「ばかげている。見たこともないイギリスのために命を無駄にするな」と最後まで反対。3人の出発の朝。「土産を持って帰る」といったサミュエルに「お前自身さえ戻ってくればそれでいい」と大佐。兄弟は牧場で一番立派な馬に乗り、モンタナを後に颯爽と戦場への道をいく。
戦場はひどく、「入隊前に結婚しなかったのが悔やまれる」とスザンナに手紙を送るサミュエル。激戦にてサミュエルはトリスティンの目の前で戦死した。弟を守れなかったことを自分に責めたててトリスティンの精神的ダメージは深い。除隊命令を受けた後、足を悪くしたアルフレッドは帰郷、トリスティンは放浪の旅へ出た。
日々が過ぎた。ある日、平原の向こうから馬を走らせてトリスティンが戻ってくる。川を望むサミュエルの墓の前でトリスティンの男泣きと慰めるスザンナ。ずっとスザンナに思いをよせてきたアルフレッドは、トリスティンとスザンナのただならぬ様子を察し、街に出ていってしまう。しかしスザンナの献身にもかかわらず、トリスティンの心の傷は癒えるばかりか、益々激しく荒れていく。
再度世捨て人になり放浪するトリスティン、絶望の日々を送るスザンナ、病気とともに活力のなくなる大佐と牧場、政治家を目指すアルフレッド・・・。 物語は目まぐるしい展開を・・・。
遠藤 千晶
たまには新作映画紹介 ~The Brave One~バンフ映画館上映中
9月14日金曜日に封切りされたばかりの話題作。主演はジョディー・フォスターでニューヨークが舞台です。アクションが多いので英語力はあまり必要ではありません。
ジョディー・フォスター演じる主人公のエリカ・ベインは、人気のラジオ番組を持つアナウンサーで、近々恋人と結婚が決まっている。幸せな日々がある日、犬の散歩のため行ったセントラルパークで突然悪夢に変わる。チンピラ3人に絡まれたカップルは、殴る蹴るのひどい暴行を受け、彼氏が死亡した。エリカは3週間の意識不明から奇跡的に回復したが、この事件のトラウマから、異常にまでその手の悪い男たちを憎むようになる。街で不法銃を手に入れたエリカが、次々に憎しみこめた弾丸をぶっ放すのだが・・・。
Let's Talk Like Canadians!!
~英会話ワンポイントアドバイス~
Easier said than done = 言うは易く行うは難し
言うのは簡単だけれども実際に行動に移すのには困難、大変である時に使う表現。
●Situation 1
Doctor: You know that you should quit smoking. It would be better for your health
and you would have more energy.
(禁煙すべきなのは知っているよね。体にも良いし、もっと体力もつくよ。 )
Patient: Yes, I know I should quit but it’s easier said than done. I’ve tried several times, but I can’t do it.
(はい。止めるべきなのは分かっているのですが、言うは易く行うは難し。何回か挑戦してみたんですが、出来ないんです。)
●Situation 2
Grace: I’d really like to go running more often but I don’t have enough time. With work and the kids, it’s easier said than done.
(もっと走りに行きたいけど、なかなか時間がないのよ。仕事と子供を持っていると、言うのは簡単だけど実際には大変。 )
Jackie: You could get up early in the morning and come running with me. I always
go at six o’clock.
(朝早く起きて、私と一緒に走ろうよ。私はいつも6時に行くよ。)
Grace: Wow, that really is early, but I guess I could try it. (うわー、それはすごく早い、でもやってみれるかな。)
●Situation 3
Christie: How is your dance class going?
(ダンスクラスはどんな感じで進んでいる? )
Ruth: Actually, not very well. I try to follow what the teacher is doing but it’s easier said than done. I think I’m just not a very good dancer.
(実際あまりうまく行ってない。先生の真似をしようと頑張っているけど、言うのは簡単で実際には難しいの。私はあまり踊りに向かないみたい。)
Christie: You’ve only been to a few classes. I’m sure it will get easier.
(まだ2、3回しかクラスに出ていないじゃない。どんどん楽になって行くと思うよ。 )
BY Debbie Penninga (Banff Education Centre講師)
波の話
1分間に打ち寄せる波の回数は、約18回だそうです。 そしてそれは人間が1分間に行う呼吸の回数ともほぼ一致するそうです。 嫌なことがあっても、海を眺めていると気持ちが落ちついてくるといいますが、それは、海を眺めていることによって、波の周期と呼吸の周期とが知らず知らずのうちに同調してくるからなのではないでしょうか。
ちょっと数字オタク的な余談ですが、1分間に18回ということは60分で1080回、1日24時間だと約26,000回ということになります。 つまり呼吸も波の数も、どちらも1日に約26,000回行われているということです。 実は、この「26,000」という数は「地球の一呼吸」とも言える歳差周期の26,000年とも一致しています。(一時流行った「神々の指紋」でも、この歳差周期がピラミッドの謎に大きく関わっていると話題になっていました。) 10世紀に中米に栄えたマヤ文明(暦だけが突出して進んでいたといわれる文明です)では、16、7種類の暦が使われていたそうですが、その中でも「神聖暦」と呼ばれる暦中の暦は、26,000を1/100にした260(日)が1サイクルとなっています。
では、「なぜ260なのでしょうか?」 なぜ260日が365日の暦よりも重んじられていたのかはいまもって不明です。 一説には、人間の手足の指の総数20本と、主要関節13箇所を掛けた数(20×13)が「260」なので、人間の身体そのものが「260」という数の組み合わせでできているとか・・・。人間だけでなく、亀も甲羅が13枚(どんな亀でも例外なくそうです)に分かれていて、さらに20枚の細い甲羅に縁取りされています。ここにも260が出てきます。浦島太郎などの物語や、M・エンデの「モモ」などからもわかるように、亀は「時間を超える生き物」として描かれています。
たまには、海を眺めながら考えてみたいと思いますが、時間に追われてばかりいるれる現代人にはわからないもの、それが「時間」なのかも知れません。
滝元 隆伸
バンフ周辺、黄葉みどころ紹介
一年中その色や姿を変えず、一途に生きている針葉樹たち。ロッキー山脈の壮大なる景色は、ごつごつとした岩肌の山々と尖った針葉樹の森で、その男性美を演出しています。このロッキー山脈も一年でこの季節だけは、ほんの少しだけ、表情を緩めているのです。真黄色に染まった木々が山の裾野や小道、街角、ハイキング・トレイルなどに輝いています。今年の黄葉は、例年よりかなり遅めなのでまだまだ間に合います。さあ、バンフ周辺の黄葉を楽しみましょう。
<ベスト・ドライブコース>
*カナナキス・カントリー周辺
真黄色の森が壮大な山の裾野に広がる。景色を楽しみながらサイクリングや乗馬、ゴルフもできる。
*国道93号線、クロッシング付近
アイスフィールド・パークウェイ(国道93号線)。ボウ峠の長い下り坂を下りきった所にサスカチュワン・リバー・クロッシングというところがある。この辺りと、さらに先30分ほどの道のりが特に黄葉の名所。帰りにベイト湖見学もお忘れなく。
*旧国道1号線(1A)
バンフからレイクルイーズまでの間。くねくねと曲がった情緒ある道沿いにアスペン・ポプラの森が続く。
<ベスト・ハイキングコース>
*ラーチ・バレー
モレイン湖からアクセス。1.5時間ほどのジグザグ登りが終わる辺り一帯に唯一黄葉する針葉樹、ラーチ(唐松)が群集。熊出没のため、人数規制されているので、トレイル状況のチェックが必要。
*レイク・オハラ
『天国の湖』とまで絶賛されているオハラ湖周辺に群集するラーチが、湖の景色との調和で人々を魅了する。オハラ湖の上部に位置するオエサ湖までのハイキングコースの途中、ところどころからオハラ湖を見下ろす景色が絶品。レイク・オハラへのアクセスは予約制の特別バスによる。ヨーホー国立公園に問い合わせ必要。
Chiaki
料理の知恵 ~レモン・チキン~
レモンの酸味がさわやかなお肉料理です。焼いている間にサラダを作れば立派な夕食に!
材料(4人分)
・チキン皮付き 4個
・マッシュルーム 8個
・たまねぎ 半玉
・レモン 適量
・にんにく 1~2片
・塩・コショウ 少々
・ワイン 少々
作り方
(1)チキンをフォークで刺して、塩コショウをし、レモン汁とガーリックのみじん切りとワインに30分ほどつけておく
(2)オーブンを200℃に熱しておく
(3) 耐熱皿に、たまねぎとマッシュルーム・スライスを敷き、その上に皮を上にした(1)を置いて1時間ほど焼く。最初の30分間、アルミホイルでふたをすると焦げにくい
(3)フォークで肉を刺して、肉汁が透明になれば完成
Yukiko
ハイキングに行こう! お手軽にいい景色。トンネル・マウンテン
バンフ周辺にはたくさんのいいハイキングコースがありますが、難点なのが、トレイルヘッドまで町中から離れていたり、公共交通機関がなかったりすることです。しかし、今回紹介する「トンネル・マウンテン」はトレイルヘッドまで歩いて行けて、バンフの町を素晴らしく見渡せます。特に今の時期、秋の黄葉が綺麗です。
このトンネルもないのにトンネル・マウンテンと呼ばれる山は、かつてカナダ太平洋鉄道をこの地域に通す際に、この山にトンネルを掘るのが一番効率がよいと一旦判断されたことによります。その後、より効率的なルートが発見され、トンネルは掘られずじまいでしたが、名前だけが残りました。
この山を登るときに、一つ注意点があります。実は、バンフを代表する3つの山、カスケード、ランドル、トンネル・マウンテンの中で、この山が一番背が低い(1,690m)にも関わらず、一番多く死亡事故が起こっています。
特に難所もないのですが、一箇所、3/4ぐらい登って、山の裏側に出たところに、断崖絶壁があります。バンフ・スプリングス・ホテルのゴルフコースを見渡せる景色の良いところで、絶好の写真スポットです。人が落ちないように柵をしてあるのですが、面白い写真を撮ろうと、柵を乗り越え転落して死亡する事故が後を絶ちません。
行き方: セント・ジュリアン・ロードをバンフ・センター方面に歩き、バンフ・センターに着く前にある左手の大きな駐車場がトレイルヘッド。
標高差:300m
所要時間:2時間あれば、頂上でお弁当を食べて帰ってこられます。
。
読者投稿
一旅人の想いと願い
8月29日、列車でバンフに到着した。一ヶ月滞在予定ということで、婿さんが自転車を買っておいてくれたので、気の向くまま出かけている。
一昨日13時過ぎ、本屋へ行くつもりが天気につられ、ふらりインフォメーションへ立ち寄ってしまった。そこで「これから近くて、安全なところはどこか? 」と質問したところ、教えてもらったケーブ・アンド・ベーズンとサンダンス・キャニオンまで行って来た。
ケーブ・アンド・ベーズンの2Fに、世界各地の世界遺産を地図にプロットしてある展示パネルがあった。しかし、日本はノーマークだった。見たとたん「何じゃこれは! 」と思った。バンフには日本人が多数いるだろうに、誰もこれに異議を申し立てなかったのかと、残念というより腹立たしかった。帰りがけに受け付けに寄り、「日本ノーマークは誤り。最新の石見銀山跡を加えれば14ぐらいはあるはず」と拙い英語で話し、メモを置いてきた。
これで、もう一つ思い出した。NHKの「地球ラジオ」(毎週土・日、夕方に放送)の中で、「世界遺産の街から」という番組がある。到着3日目だったか、たまたまスイッチを入れると、事もあろうに「ロッキー・マウンテン」の回。まさかバンフで、この放送を聞こうとは思わなかった。世界各地を持ち回りでリポートしているので、ロッキーはいつ頃かなと思っていたのだ。
しかし、残念だったは「世界遺産の町に住む」リポーターはサスカチュワンの住人だったことだ。せめてバンフの住人からリポートしてもらいたかった! 国営放送は宣伝を嫌い、極力避けるものだが、この番組に出ればバンフやロッキーの宣伝を無料でしてくれる。なのに、何故バンフの住人は誰も動かないのかなと残念だった。日加両国の架け橋となろうという気持ちを、ぜひ形に表してもらいたいと思った。
月末には帰国するが、地球ラジオで、バンフ・ロッキーの現実が放送されることを楽しみにしている。住人の皆さん、よろしく。
一老鉄っちゃん
前号の編集後記について
大変楽しく読ませて頂いています。
9月上旬号の「順風満帆」の反意語は、「波乱万丈」では如何でしょうか? 他にも何か、考えられそうですね。
日本の漢字は意味が深くて、実に面白いですね。大昔、中国から、漢字というものをもって来た人がいたからこそ、私達日本人は、漢字という表意文字でもって、深い意味を汲み取れるのではないでしょうか。これが、カタカナとひらがなだけだったとしたら、日本文学も翻訳文字も新聞も興味半減ですね。漢字の読み書きが出来て、本当に幸せだと思います。
「カナ」だけだったら、バンフタイムズ紙も3倍は紙を必要としたでしょうね。
ケイ
編集後記
最近、記事やご意見を投稿してくださる方が増えてきて、うれしい限りです。せっかく地元密着型の新聞なのですから、住民の皆さんに何か伝えたいことがある方は、ぜひぜひお寄せ下さい。また、記事内容へのご意見、感想、記事で取り上げて欲しいものなども、お待ちしております。(も)
banfftimes@telus.net Fax: (403)762-3132 Sundance Mall 2F
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