保険・健康

  

カナダで病院にかかる時

  

   カナダの病院(ホスピタル)・医院(クリニック)は、日本の病院のように、内科、皮膚科、整形外科というような科には分かれていません。まずファミリードクターと呼ばれるかかり付けの医者(クリニックにいます)に見てもらい、専門医が必要な場合には、そのファミリー・ドクターに紹介状を書いてもらって、初めて専門医の診察を受けられます。ただ、緊急の場合には、最初からホスピタルに運ばれます。
  また、クリニックにはレントゲンや、血液検査施設、入院設備がないことがほとんどです。したがって、必要な場合には、ファミリードクターに見てもらった後、病院に行って諸検査や入院することもあります。
  カナダでの医療費に関しては、海外保険は何故必要か?をご覧下さい。
 




バンフの病院 


【救急病院
Mineral Springs Hospital
301 Lynx St
T(403)762-2222



クリニック】

Alpine Medical Crinic
201A 211 Bear St., Banff カフェ・ワイルドフラワー2F
T (403)762-3155

Bow Valley Medical & Cosmetic Centre
300 Cascade Plaza
T (403)760-3360


【歯医者】
  初診で70ドル〜、定期健診で180ドル〜、金属のクラウン数千ドル。
  またバンフの歯医者さんは非常に込んでいますので、直ぐに見てもらうのが難しい場合もあります。

Aurora
2F 210 Bear St. Banff
T (403)762-2625


Banff Dental Care
3rd Floor 220 Bear St. Mall, Banff
T (403)762-3979


Gibsons Family Dentistry
365 Cascade Plaza 317 Banff Ave, Banff
T (403)762-9224
   




海外旅行保険はなぜ必要か?


  カナダは日本に比べて医療費が高いのが事実です。
  バンフでの医療費の相場は、クリニックでの初診料が150ドル〜、ホスピタルに行くと、病院代と医者代(別々です)で600ドル〜が最低料金です。入院費用は一泊3000ドル。手術をするとゆうに10,000ドルを越えます。救急車も無料ではありません。バンフ内で一番短い距離乗っても300ドル以上取られます。
  万が一病気や怪我をしたときに、その金額を払えますか?風邪などは普段の生活の仕方で防げるかも知れませんが、スキー場での怪我、交通事故などは、自分が気をつけていても起こりえることです。
  また、バンフのホスピタルは、診察前にあなたが料金を払えるという確信がもてないと(診察前にクレジットカードの提示を求められます)診察をしてくれません。
  上記の事実を踏まえ、保険はきっちりかけるようにしてください。






クレジットカード付帯保険について


質問::私はワーキングホリデーでバンフに住んでいます。日本出発の際、クレジットカードに海外旅行保険が自動的に付帯されているようだったので、特に他の海外旅行保険に加入せず、カナダに来てしまいました。ここで病院に行くようなことがあったら本当に大丈夫なのでしょうか?


回答:最近はクレジットカード会社の競争が激しく、どの会社も加入者を募るのに必死です。そこでたくさんの特権を宣伝文句にしているわけなのですが、旅行保険の付帯もそのひとつです。しかし、実はカードに付いている旅行保険には落とし穴があります。


★条件
 保険が有効になるには、そのカードを持っているだけではだめな場合があります。よくあるのはそのカードで旅行代金や航空券代を払うと保険が有効になるというもの。他にも海外でのカードの使用等の条件がついていることもあります。


★期限
 日本出国やそのカードを海外で使ってから2、3ヶ月間のみとなっているところが多いようです。ワーキングホリデーの期間は最長一年間ですから期限を過ぎた時にどうするか問題です。


★限度額
 カナダの医療費は大変高く、ちょっと病院に行っても300〜400ドル、入院するような時は一泊3000ドルほどかかります。実はカード付帯保険は、限度額が通常の海外旅行保険に比べかなり低いのが特徴です。通常の海外旅行保険会社からの医療費支払い額が最低でも800〜900万円かかっているのに対し、カード保険は80〜100万円程度となっています。


★保険の内容が使ってみるまで不明
 通常の海外旅行保険に加入すると、その時に保険証書と小冊子が手に入ります。この場合、保険証書に必要事項が明記されており、海外でキャシュレスや医療通訳などのサービスも安心して受けられるのですが、カード保険は保険証書がありません。実際本当に保険の対象になるかどうか、上記1〜3番のことなどが審査されるまでに時間がかかります。いくら自己負担になるか、すぐにはわかりません




アルバータヘルスケアへの加入


  カナダでは、医療保険は各州の管轄で運営されています。
  アルバータ州では「アルバータヘルスケア」という医療保険制度があります。アルバータヘルスケアに加入するには、基本的にワークビザの有効期限が残り10ヶ月以上なければいけないとされています。ただし、書類審査担当者によりこの理解が異なるようで、実際には、ビザの有効期限が6ヶ月しかない人が加入できたり、有効期限が1年必要だと言われ断られたりするケースもありました。

  申請は直接出向いて行う(カルガリーオフィス:727-7Ave, SW Calgary)か、申請用紙をファックスする(エドモントンオフィス:FAX 780-422-0102)かのどちらかです。必要書類は、申請用紙、ビザのコピー、アルバータ州在住の証明(本人の名前で来ているアルバータ州の住所宛の郵便物など)、写真付身分証明証です。ファックスする場合、申請が受理されるまでに約2ヶ月ほどかかります。

  実際の保険加入日は、申請が受理された日(直接出向いた場合はその当日)から約3ヶ月さかのぼった日となります。(申請後に郵送で実際の加入日を明記した手紙が送られてきます)このため、保険料も受理日から3ヶ月分さかのぼって請求されますのでご注意ください。

  アルバータヘルスケア保険料は独身者で3ヶ月$132、家族単位で3ヶ月$264です。
  海外旅行保険との大きな違いは、アルバータヘルスケアでは救急車代、処方箋代、日本までの緊急帰国、医療アシスト通訳費などが対応できないことです。

詳細:Alberta Health Care Insurance Plan (AHCIP)  


海外旅行保険が効くもの、効かないもの


  海外旅行保険の対象とならないのは、既往症・慢性病、歯科、眼科、妊娠・出産・堕胎などです。

既往症・慢性病
  海外旅行保険は、海外旅行に出ている間にかかった病気や怪我に対しての保険です。日本で既にかかっていた風邪の治療を旅行先の国ですることや、薬で散らしていた盲腸炎が再発してもそれは対象にはなりません。また、アトピー性皮膚炎や糖尿病などの慢性病も不可です。


歯科
 基本的に、歯科は海外旅行ではカバーされません。しかし、最近では、特約を付ける事で歯科もカバーされるような海外旅行保険もあります。ただし様々な条件が付いていたり、限度額もカナダの歯科の費用に比べて少ないこともありますので、中身を確認し、納得してから特約を付けるようにしてください。


眼科
  眼科も海外旅行保険対象ではありません。コンタクトレンズや眼鏡をなくして、新しいものを作る際には実費になりますので、予備を用意しておくことをお奨めします。


妊娠・出産・堕胎
  病気ではないので、妊娠・出産・堕胎にも海外旅行保険は効きません。バンフでは結婚する予定もなくカナダ人男性との間で妊娠してしまうことが少なくありません。望まぬ妊娠は、肉体的にももちろん、精神的にも大きなダメージを受けます。カナダでの避妊方法を読んで、十分気をつけるようにしてください。


  




カナダでの避妊方法


  日本とカナダでは避妊に対する意識にかなり差があるようですが、まず、カナダでは避妊に関しての話題がタブー視されていないことを認識して下さい。性別や年齢に関係なく、望まぬ妊娠や性病感染を防ぐための対策は必須とされています。性的関係を持つ場合は、同時に必ず避妊対策を考えましょう。愛のある性行為であってもそうでなくても、決してなりゆきで事は済まされません。

  医師によると「健康な若い男女の場合、避妊せずに性生活を続ければ、間違いなく2ヶ月以内で妊娠するだろう」とのこと。タイミングが悪ければ、たった一度の性交渉でも妊娠する可能性もあります。女性にとっては自分の身体のこと、男性にとってもこれからの人生に大きな影響を及ぼしかねないことです。どんなに言いにくくても、言葉に出して相手と話し合う勇気を持って下さい。

コンドーム
  避妊方法として最も一般的で効果的なのは男性側の「コンドーム」と女性側の「避妊薬(ピル)」です。それぞれ使用方法を間違えなければ、98%以上の成功率と言われています。どこの診療所でも第一の避妊対策としてコンドームの使用が勧められています。コンドームは薬局の他、スーパーなどでも簡単に誰でも入手できます。また、Living Room、YWCA、Banff CenterなどでAIDS Bow Valleyが配布しているコンドームを無料でもらうこともできます。


避妊薬(ピル)
  避妊薬は内服する錠剤(経口避妊薬)と身体の一部に貼り付けるタイプの2種類があります。どちらも入手には担当医の処方箋が必要です。経口避妊薬(バース・コントロール・ピル)は1950年代より西洋社会に普及し、50年以上の実績と歴史があります。最近は益々改善され低用量でも効果が高くなり、安全で副作用も少ないと言われています。
  身体に貼り付けるタイプの避妊パッチ(バース・コントロール・パッチ)は、近年での米国の解禁を皮切りにカナダでも数年ほど前から解禁になりました。パッチの避妊効果は高いようですが、副作用等の確実なデータがまだ揃っていないようです。ただし、ひどい生理不順と生理痛がこのパッチで治ったケースも見られています。毎日同じ時間に服用しなければならない経口避妊薬に比べ、一週間に一度の交換でよいパッチのほうが便利と感じる人も少なくないようです。
  避妊効果が高いとされる経口ピルとパッチですが、HIVを含む「性感染症」(STD=Sexually Transmitted Disease)を防ぐことはできません。コンドームとの併用を強くお勧めします。 


まやかし避妊法に注意
  最後に、避妊方法で過信してはならないのが「膣外射精」と排卵日を計算して妊娠可能期を避ける「オギノ式」です。これらに関しては、ほとんど避妊法としては信頼のおけないものとされています。




がん検診のすすめ @子宮ガン

 

  女性特有病であり二大脅威でもある「子宮ガン」と「乳ガン」のうち、「子宮ガン」についてのお話をします。
  まず、子宮ガンには二種類あります。子宮の入り口である頸部にできる「子宮頸ガン」(Cervical cancer)と子宮内の奥にできる「子宮体ガン」(Uterine cancer)です。この二種類のガンは、原因やかかりやすい年齢、タイプなどが異なります。

この条件に当てはまる方は検診を
  今まで圧倒的に多かったのは頸ガンですが、ここ最近の調査では体ガンの発生も増えてきています。頸ガンは性交渉経験のある女性ならどんな年代でも発症の可能性があります。昔は40歳以上の女性だけに検診が呼びかけられていましたが、最近では20歳代からの発生が多くなってきていることから、性交渉経験のある女性全般に検診が勧められています。体ガンは通常、40歳以上の更年期前後の女性に発生する率が高いとされています。
  これらの子宮ガンの特徴は、かなり病気が進行しないと自覚症状がでないということです。子宮ガンは自覚症状のないまま、進行する恐ろしい病気ですが、早期発見できれば完治する確率の高い病気でもあります。常に自分自身の健康管理に気を配り、定期検診を受けることをおすすめしたいと思います。



検診の方法や費用
  頸ガンのための検診は大変簡単です。通常「PAP Test」(細胞診)と呼ばれ、子宮頸部の細胞を綿棒でこすりとって、顕微鏡で調べるものです。検診はほんの5分で済みますし、痛みもほとんどありません。結果も1週間ほどででます。頸ガン検診はバンフやキャンモアの診療所どこでも簡単に受けられます。
  体ガンの検査は「Endometrial Biopsy」と呼ばれ、同じように細胞診をしますが、細胞を取る場所が子宮の奥なので、頸ガン検診よりすこし時間がかかり、痛みをともなう場合もあります。体ガン検診は特別な器具と技術を要するので、どこでもできるという訳ではありません。
  両者の検診費用については、アルバータヘルスケアの加入者はその保険で対応できます。海外旅行保険では対応できませんが、診療所によっては特別料金を設定しているところもありますので相談してみて下さい。


検診の受けられる場所
  バンフの町の診療所で検診を受けられます。まず電話をして日時と医師を指定し、予約してからの受診になります。ちなみに、カナダでは日本のように婦人科専門として独立した診療所はありません。
  なお、バンフ・ミネラル・スプリングス病院は、緊急時外来のみの受付になっており、こういった検診は受けられないので注意してください。


  最後に、頸ガン検診は性交渉経験のある女性ならだれでも一年に一度必ず行うようにしましょう。体ガン検診は更年期にさしかかる年齢になったり、不正出血などの症状がみられた場合は、医師と相談しながら必要に応じて行うようにすることをお勧めします。

遠藤千晶


<バンフ内診療所の女性医師一覧>
◆Bow Valley Medical Centre(760-3360)
   Dr. Pentelichuk, Dr. Armstrong, Dr. McLean
◆Alpine Medical Clinic(762-3155)
   Dr. Fowke, Dr. Townsend
◆Family Physicians Office(762-4846)
   Dr. Edgar, Dr. Marriott, Dr. Blaney, Dr. Chambers




がん検診のすすめ A乳がん


  女性特有病の二大脅威である「子宮ガン」と「乳ガン」。前回の子宮ガンに続いて今回は「乳ガン」(Breast Cancer)について取り上げたいと思います。乳ガンは日本では戦後急激に増加してきた病気です。はっきりした原因はわかっていませんが、食生活の欧米化、ライフスタイルの変化、ホルモンバランスなどが深くかかわっているだろうと言われています。
  今や日本人女性の25人に一人の割合で乳ガンが発症しており、厚生労働省の発表では2004年度に乳ガンで亡くなった人は日本国内で約一万人にものぼっています。現在、30歳から64歳の女性の死亡原因のトップになっているほどです。アメリカでは8人に一人の割合で発症しているというほどの高い発症率で、世界的にも大変恐れられている病気です。
  この病気は、35歳以上から要注意年齢となりピークは40歳代です。最近は35歳以下の女性にも発症がみられているようです。予防方法は残念ながらありませんが早期発見さえすれば、完治することが可能です。


早期発見のための検診
  まず、一番簡単な自己検診から始めて下さい。月に一度は視触診を行いましょう。乳房にしこりがないかどうかを自分で検査します。月経初日から10日目頃が適切です。まずは鏡で乳房の形、左右のバランス、乳頭の位置のずれなどをチェックします。次に両腕を持ち上げてみて、乳房のどこかにへこみや引きつれがないかチェック。横からも見てみて下さい。触診は、あおむけになった状態で腕をおろした状態と腕を上げた状態で行って下さい。
  触診に関して慣れていない方は、一度診療所のドクターに触診してもらい、その時に適切な方法を同時に教えてもらったほうがよいでしょう。どの参考資料をみても、この毎月の自己検診が早期発見の鍵だと唱えています。

 
医師による検診と費用
  診療所の担当医に問診と視触診を行ってもらうことができます。バンフのないの診療所にまず電話をして日時と医師を指定し、予約をしてからの受診になります。予約のときに乳ガンのための検診(Breast Cancer check-up)と言って下さい。検診費用は、アルバータヘルスケアの加入者はその保険で対応できます。海外旅行保険では対応できませんが、診療所によっては特別料金を設定しているところもありますので、相談してみて下さい。
  なお、バンフ・ミネラル・スプリングス病院は、緊急時外来のみの受付になっており、こういった検診は受けられません。


マンモグラフィーとは
  マンモグラフィーは乳房専用のレントゲン撮影です。乳房は柔らかい組織なので一般のレントゲンでは乳ガンを発見することはできません。この検査は特別な装置を使用して立体的な乳房全体がフィルムにおさまるよう、上下、左右から挟んで二方向から撮影します。この検診により、1cm以下の小さなしこりや石灰化を見つけることができ、乳ガンの早期発見に最も効果的とされています。
  このマンモグラフィー検査を受けるには、まず診療所の担当医に相談して担当医が問診・触診をします。その際に更なる検査、マンモグラフィー検査が必要であると判断された場合、医師からの指示書を持った上でカルガリーで検診します。マンモグラフィー検査が必要かどうかは年齢や今までの疾患、症状等により判断されます。
  日本では、厚生労働省から2004年に新方針が出され、対象年齢を今までの50歳以上から40歳以上に下げて、マンモグラフィー検査を奨励しています。これに伴い、日本の医療機関は次々に最新鋭のマンモグラフィー検査機器を導入しています。一時帰国の際に日本で、マンモグラフィー検査を受けてみるのもいいかもしれません。

  乳ガンの早期発見に欠かせないのは、月々の自己検診と定期的な担当医の視触診、そして必要があれば、マンモグラフィー検査です。予防法のない疾患である以上、早期発見のみが自分を守る手段です。

遠藤千晶

 

<バンフ内診療所の女性医師一覧>
◆Bow Valley Medical Centre
   Dr. Pentelichuk, Dr. Armstrong, Dr. McLean
   
T 760-3360
◆Alpine Medical Clinic
   Dr. Fowke, Dr. Townsend
   
T 762-3155
◆Family Physicians Office
   
Dr. Edgar, Dr. Marriott, Dr. Blaney, Dr. Chambers
   T 762-4846




バンフでコンタクトレンズ/眼鏡を買いたい


質問:カナダに来て半年ほどになりますが、最近視力が落ちてきたようです。視力検査やめがねやコンタクトレンズの入手方法とそれが保険でカバーされるのか教えてください。

回答 視力検査は、病院や診療所ではなく、検眼医(Optometrist)で行われています。バンフ唯一の検眼医は、ベア・ストリート・モールの3階にあります。(電話番号:762-2646) 診察は毎日行われておらず完全予約制ですので、予約のお電話を忘れずに。この他、キャンモアにも二箇所あります。

 上記バンフの検眼医の初診料は$57です。アルバータ・ヘルスケア(65歳以上なら対応可能)や、海外旅行保険では対応はできません
  眼鏡やコンタクトレンズを入手したい時は、まず検眼医の視力検査を受け、処方箋を得なければなりません。日本からの処方箋でも、英語で表記してあり、一年以内に処方されたものであればそのまま使用できます。
  眼鏡フレームやレンズ、コンタクトレンズは、全て上記の検眼医で購入できます。眼鏡レンズとコンタクトは、注文してから約3〜4日で入手できます。料金に関してはかなり幅がありますが、最低でも$75ほどはかかります。