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「バンフの山といえば?」バンフを知るほとんどの人は、間違いなく「カスケード・マウンテン」と答えるだろう。「バンフ大通りにある国立公園管理事務所のお庭からカスケード・マウンテンを望む風景は・・・」と、一言発したままウットリと黙り込んでしまう様子をよく見かける。
今回は、このカスケードの登り方を紹介。あくまで、参考に! 出かける前にしっかりしたガイドブックで下調べを怠らないこと。
「カスケード・マウンテン」―1887年、アウトフィッターのトム・ウィルソンが初登を果たしたこの山の標高は2998m。登山出発地点からの標高差は約1300m。7月に、この山の頂上をよーく観察しよう。頂上からの稜線左下に小さな三角形のピークが見えるはずだ。それを「フォールス・ピーク」と呼ぶ。このピーク周りの雪が完全になくなったら、カスケードの登り時期だ。それ以前は危ないのでお勧めしない。
用意するものは、しっかりとした靴。くるぶしまであるブーツがお勧めだが、とにかく長時間歩くので、履きなれたしっかりした靴。それと水。途中、水は補給できない。最低一人1.5Lは用意しよう。8月でも雪が降る頂上は、晴れでも寒い。最低でも、フリース・ジャケットとウインド・ブレーカーは持っていくこと。それと、スキーストックがあると下りに足の負担を軽減できる。
トレイル入口は、ノーケイスキー場のロッジの後ろ。奥のリフトに向かって進むと、右側に「Amphitheatre 6.6km」との看板がある。これが、カスケード・マウンテンの入り口だ。
まずはフォーティーマイル・クリークと呼ばれる沢に向かって下る。「らくちーん!」と素直に喜べない。疲れきった帰りにこれを登ることを想像するとぞっとするが、そんなことは忘れて元気に歩こう。沢までは馬が入ってくるので、馬糞に注意。
沢まで降りたら、今度は登り。ここからはこの登山で最悪なパート。暗い松葉林をスイッチ・バックでひたすら登る。いつまでたっても終わらないスイッチ・バックは、あなたをゲンナリさせるはず。「もーイヤ!!」という頃に、突然、登りが緩やかになり、スイッチ・バックが終わる。
そのままトレイルを進むと突然目の前が開け、岩壁に囲まれた素晴らしい景色に出会う。ここが「アンフィシアター(Amphitheatre=円形劇)」である。背の高い木は寒すぎて生息できず、高山植物の宝庫だ。この景色で、暗くて長かったスイッチ・バックは帳消しにしてもらいたい。
アンフィシアターに出たら、すぐに右側(南方)を見上げてみよう。石灰岩の岩尾根がカスケード山頂まで続いているのが分かるはずだ。この尾根が、頂上までの回廊である。右の森に入り、何とかして、この岩の尾根に登ろう。
森林をでて岩尾根に登ると、素晴らしい景色が広がる。後ろを振り返ると、この辺りでは最も小さなスキー場、ノーケイスキー場が意外と大きいのに驚かされる。携帯を持っている人は町の友人に電話してみよう。バンフの町からは、双眼鏡であなたの姿が確認できるはずだ。
ここからはひたすら尾根に沿って登る。とにかく景色が素晴らしい。「カスケード・マウンテンに登っている!」という実感が湧くのがここからだ。
途中ちょっとしたコブを登り、崖を下る。カナダの夏の日は長い。慎重に慎重に! コブを越えると、はるか前上方に尾根の終わりがみえる。しかし、ここで「もうすぐ、頂上だ!」と喜ばないように。これが悪名高い「フォールス(false=誤った)・ピーク」だ。頂上のように見えるが、頂上ではない。このピークを右(南側)から迂回しなければならない。初めてカスケード・マウンテンに登った僕の友人は、何人もここでだまされている。フォールス・ピークに苦労して登り、崖の向こうには本当の頂上がはるか頭上に・・・、なんて事にならないように。
フォールス・ピークの南側(バンフ側)の斜面を進む。ルートはケルンがあるので、すぐに分かるはずだ。もしここに雪が残っていたら、非常に危険なので勇気を出して引き返そう。月並みな発言だが、「山は逃げない。」
フォールス・ピークを回り込めば、後は本物の頂上が見えるので、ひたすら登る。登山道の右側に雪があるが、そこには登らないように! 雪が崩れて、数百メートル落下なんてこともありえる。
頂上の景色は素晴らしい。眼下には、バンフの町はもちろん遠くはキャンモアまで見渡せる。そして、カスケード・マウンテンが実は山脈になっている事実に、驚く方も多いだろう。
下りは、絶対に登って来た道と同じ道を帰ること。決してアンフィシアターに直接降りようとしてはいけない。何人も足を滑らせ亡くなっている。途中、夕方に登ることも降りることも出来なくなって、一晩ヘリ待ちなんて事件もあった。
登り始めてから帰ってくるまでの時間はかなりの個人差があるようだ。前回、僕が登った時には、スノーボード屋さんのお姉さんと登って往復10時間だった。そして、僕が聞いた中で一番早いのは、往復3時間半!信じられる?
永作まさかず
*注意*
カスケード山登山は、初心者向きではありません。登山経験者の同伴をお勧めします。
クラフト・ディナーの謎
「クラフト・ディナーを知っている人は、カナダ通」というのを以前聞いたことがある。これを聞いて「?」と思った人は、この続きを読んで欲しい。でも、「知ってる、知ってる」と喜んだあなた、カナダにおけるクラフト・ディナーの深い意味合いはご存知だろうか?
クラフト・ディナーとは、アメリカの食品会社Kraftが出している箱に入ったマカロニ&チーズのこと。即席ラーメンの袋には麺と粉末スープが入っているが、クラフト・ディナーの箱にはマカロニと粉末チーズが入っている。ゆでたマカロニの上にマーガリン、牛乳、粉末チーズをかけ、混ぜ合わせれば出来上がり、という簡単なもの。でも、そこには意外なカナダ体験が隠されているのだ・・・
私がカナダ東海岸の田舎の大学に入学したての頃。アパートを探すすべもなく入学と同時に入居した大学の寮では、平日はカフェテリアで食事ができるが、週末は自炊となっていた。とはいえ、各部屋に冷蔵庫があるわけでもなく、週末のみの食事のために新鮮な食材を買いに行く人は少なかった。寮にあるキッチンには大した調理器具はおいてあらず、週末にはみんなお粗末な食生活を送っていたのだ。
その中で大活躍したのが、クラフト・ディナー。安い時にまとめ買いをしておけば、いつでも食べられる。いるのは鍋一つ。用意周到に自分の部屋に電子レンジを持ち込んでいた人は、水とマカロニをチンするだけといった具合で、より簡単である。
しかしながら、問題は常温保存が利かない牛乳とマーガリン。寮の共同キッチンにある冷蔵庫に入れるものは、自然と共同使用になっていく。(カナダ人は日本人よりも遠慮がないため、悪びれずに人のものを使う傾向があるのだ。)いやおうなしに、牛乳とマーガリンは消えていく。いつも、牛乳とマーガリンを手に入れるために苦労した覚えがある。
この大学生常備食を日本の家族に食べさせようと、一時帰国した際に一箱日本に持って帰った事があった。お昼に作って弟に食べさせると、「まずい」。「そんなことないよ」と、自分で食べてみると確かにまずい。カナダではあんなによく食べるのに、おいしくないのが不思議でたまらなかった。今考えてみると、あれはあの寮生活の中で食べる時のみ、おいしかったのではないだろうか。
「早い・安い・簡単」で人気のクラフト・ディナーだが、最近世界的に話題のスロー・ライフ(従来のように早さや便利さを重視するよりも、心にゆとりのある生活を営もうという試み)には当てはまらない。かの私も、大学卒業と共にクラフト・ディナーを食べる回数が大分減った。しかし、だからこそ、クラフト・ディナーにはあのお粗末ながら楽しかった学生時代の思い出がついて回る。まだろくに料理もできない時に、いろんな話をしながら友達とわいわい作ったクラフト・ディナーは、貴重なカナダ体験だ。原よし子
Let's Talk Like Canadians!!
〜英会話ワンポイントアドバイス〜 Hit the roof (ceiling)
BY Jannine Rossi (Banff Education Centre講師)
= to become very mad or angry
(激怒する、腹を立てる)
文字通り、Hit the roof (ceiling)は、屋根(天井)を突くほどの怒り(激怒)を表す、どちらかと言えば砕けた言い回しです。この他に、物の価値が急激に上がった時にも使われます(例:株が値上がりしたなど)。今カナダでは、車の保険料が急激に上がり国民は皆、Hit the roof (ceiling)状態です。
●Situation 1
Friend 1: What is the matter? Are you all right?
Friend 2: I'm going to hit the roof, someone just stole my wallet!
●Situation 2
Husband: How was your day at work?
Wife: Not too good, my boss hit the roof because we lost a very important contract.
●Situation 3
Friend 1: My father hit the roof when he saw that I damaged the car.
Friend 2: Was he really upset?
Friend 1: Oh yes, I have never seen him so mad.
バンフ周辺、見所へ行こう!
〜旬のバンフ、花めぐり〜
今、バンフは夏真っ盛り。街中が色とりどりの花で飾られています。四方を囲む3000m級の山々、透き通ったボウ川、咲き誇る花々を背景に、素晴らしい写真が撮れることでしょう。カメラ片手に、のんびり散歩にでてみては?
<ホテル>バンフの数あるホテルの中でもその外観が花に囲まれ、特に目立っているのが「インズ・オブ・バンフ」。前庭に置かれた古い木造りの花ワゴンが見事。色のバランスも最高で、特に淡いブルーのロベリアが印象的です。「バンフ・パーク・ロッジ」前には、風に揺れるポピーがとても愛らしい。通常の黄色とオレンジ色の他に、珍しい朱色、ピンク、白などもまじっています。街から少し歩いていけば、「バンフ・スプリングス・ホテル」。銅像を囲むロータリーの花壇が圧倒的な人気です。真紅の大きなぺチュニアの花かごがいくつもあり、圧巻。
<レストラン>カリブー通りとベア通りの角にある「マグパイ&スタンプ」は、古いメキシコ風の茶色の建物の周りに鮮やかな赤を基調にしたバスケットが情緒豊かです。ベア通り、映画館隣の「ソルトリック・レストラン」は、半円形のパティオが花で溢れています。
<カスケードロックガーデン>地元の人にも旅行客にもいつでも人気の高い場所、「カスケードロックガーデン」。さすが、パークスカナダ。花の種類の多さでは、このあたり一番です。花々の生命力、石畳の小道、ログ造りのベンチ、水のせせらぎ、小鳥のさえずりなどすべてが心を優しくを包みます。
カナダで読むバイブルストーリー15
〜奥さんに惚れ続けて〜 あなたの若い時の妻と喜び楽しめ。愛らしい雌鹿、いとしいかもしかよ。その乳房がいつもあなたを酔わせ、いつも彼女の愛に夢中になれ。
Grace Japanese Christian Church
(聖書 箴言 5:18-19)
聖書に書いてあるこの言葉だけを取り出すと、何か不謹慎な事を言う牧師だと思われてしまうかも知れませんので、最後まで目を通して下さいね。
このように暖かな季節には、バンフの町を歩いていますと、ロッキーの町々に訪れる方々や在住の方々など、日本人の方々、そして新婚さんや幾人かのカップルに出会います。愛し合っているカップルの姿は、実にほほえましいものがありますね。
また牧師という職柄、日本にいた時もこの町へ来させて頂いている今も、何組かの結婚式をさせて頂いています。結婚式の時には、新郎と新婦に次のような誓いのことばを告白して頂きます。「病める時も・・・貧しき時も・・・この神聖で破られる事ない絆を、神が死を持って二人を分かつまで守る事を誓います。」カナダ人の牧師が司式を務める場合も、同様の内容をパートナーの目を見つめ、英語で誓います。
カナダに住んでおりますと、いくつになっても互いのパートナーを大切にし、まるで新婚なのかと思わされるような熟年の方達さえ見かけます。日本人の習慣からは、ちょっと真似のできないアツアツさでしょうか。聖書は、「いくつになっても何年経っても、あなたのパートナーに恋をし、愛する事が祝福になります」と言っているのです。以前日本で、70歳を過ぎたご夫婦のご主人が、このように言っておられました。「家内が倒れて寝込み、下が垂れ流しになったとしても、生きていていてくれるだけでいいじゃないですか。」
ご主人達、いくつになっても、お互い体形が変わってしまっても、いつまでもあなたの奥さんに惚れていて下さいね。
牧師 丹羽博志
編集後記
良い天気が続き、BBQに出かけた人も多いだろう。ダウンタウンから橋を渡って右のボウ川沿いにあるBBQエリアは、薪なども置いてあり気軽に利用できる場所だ。
しかし、この前行ってみて、ゴミの多さにビックリした。人の多い日など、夕方にはゴミ箱がいっぱいになっており、その前に袋ごと置いていく人もいる。野外での食事のため、発泡スチロールの皿やプラスチックの食器を使う人がほとんどだ。
日本のサッカースタジアムでも、使い捨てではなく回収して再利用するプラスチックのコップなどが登場しているようだ。デポジットを取り、コップを返すとお金が戻ってきたり、お代わりが安くなったりする。
似たような制度を国立公園のBBQエリアに作ったら、うまくいくだろうか。そんなことを考えながら、BBQで焼いてもらったステーキを食べた。やはり、火で焼いたステーキはおいしい。下手に煙がいっぱい出たら、それはそれでスモーク風味。せっかくのステーキは、やっぱりちゃんとしたお皿で食べたい。地元の人だけでも家のお皿を持参すれば、おいしく食べれてゴミ削減にもなるし、一石二鳥だ。 RK
2003年7月17日更新