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1885年にカナダ横断鉄道が完成し、カナディアン・ロッキーが広く世間に知れ渡る。その後、スイスを代表とする山岳技術がカナダに輸入され、この広大なワプタ・アイス・フィールドが地元のクライマーやスキーヤーの遊び場になるのに時間はかからなかった。1930年代には数多くの山岳ガイドたちやスキークラブが、現在行われているワプタ・アイス・フィールドの旅とさほど変わらないルートを楽しんでいた。1944年の4月にはカナダ軍の冬期訓練が開始され、それは今でも続いている。
しかし、ワプタ・アイス・フィールドが一般バックカントリー・スキーヤーに最も人気のあるアイスフィールド・トラーバース・ルートとして有名になったのはハット(山小屋)の設置によるものだろう。1965年、バウフォアー峠の近くに、カルガリー・スキー・クラブによってワプタ・アイス・フィールドで初めてのバウフォアー・ハットが設置された。それに引き続き、1967年にはアイスフィールドの北側にピートー・ハットが建てられ、その翌年には、今回僕らが滞在する、ボウ・ハットが完成した。
これらの山小屋はワプタ・アイス・フィールドを横断するのに格好な場所にある。山小屋の登場により、テントやガスコンロなどの重いウインターキャンプの装備に煩わされることなく、気軽にアイスフィールドを楽しむことが可能になった。
現在、ワプタ・アイスフィールドには5つの山小屋がある。それぞれ経営、管理がばらばらだったが、1989年に全てアルパイン・クラブ・オブ・カナダ(カナダ山岳協会)に委ねられた。アルパイン・クラブの予約システムは快適な滞在を約束してくれる。長時間の登山で疲れきって山小屋に到着したものの、スリーピング・バック広げるスペースもない・・・ なんてことは絶対起こらない仕組みになっている。
最初に山小屋に入るグループは、入り口に取りつけられたダイヤル式の鍵を開けなければならない。僕らが到着した時には、すでにハットの窓の中に人影が見えた。僕はアルパイン・クラブからもらった番号をポケットに押し戻した。中に入ると10人近くの人がバックパックを下ろし荷物の整理をしているところだった。どうやら山岳ガイドが案内するグループのようだ。グループのガイドはすばやく荷物の整理を終え、顧客のために小屋の外の雪をコンロで溶かし、暖かい飲み物をつくり始めていた。山岳ガイドも一般のイメージと現実は違うらしい。大変そうな職業である。
この建物は大きく2つの部分に分かれる。通路をはさんで東側は調理室兼リビング。西側が寝室である。僕らは寝室のマットに寝袋を広げ、早々と寝床を確保した。僕らがようやく荷物の整理を終え、お茶の準備を始める頃には、ツアーグループは山小屋の外で雪崩救出の講習会を行っていた。それを見に行くと、みんな真剣そのものだ。ガイドには容赦なく数々の質問が飛ぶ。
小屋に戻り夕食の準備をした。今夜の夕食は豪華に分厚いステーキ。山だからといって質素な食事をする必要は全くない。重みでバックパックがかなり肩に食い込んだが、ビールも思わずガロン単位で背負ってきてしまった。それなりの苦労は、喜びをさらに増幅させる。
アルパイン・クラブはカナダ国内に23のハットを所有しており、それぞれの設備によって4つにランク分けされている。その中でボウ・ハットはA+級、つまり最高級のランクである。コンロと明かりの燃料はプロパンだ。燃料がなくなると、ヘリで荷揚げされる。暖房は薪ストーブ。小屋の前には山のように丸太が積まれており、足りなくなれば、いつでも斧で薪をつくることが出来る。
凍らしておいた牛肉はいい具合に解けていた。マッシュ・ポテトをつくり、チリ・ビーンズを温める。食器は全て調理場に備え付けてある。ただ、包丁はどれも切れ味が悪かったので持参のナイフを使用した。分厚いフライパンの上でステーキが焼ける音が心地よい。ビールを開けて、窓の外の氷河を眺めながら焼けるのを待つ。ステーキを皿に分け、ディナーを頂く。窓の外の氷河を眺めながらの食事とビールは最高である。明日の計画などを話しながら時は過ぎていく。
食事の片付けをする。水道はない。雪を溶かして水をつくる。なるべく水を節約しながら食器を洗い、最後に漂白剤で消毒して棚に戻す。汚水はバケツにためておき、いっぱいになると外にある炭のつまったドラム缶の中に流し込む。僕らは全ての仕事を終え、やわらかいマットの敷かれた2段ベットで安眠をむさぼった。
朝起きると、外は快晴だった。今日は、ここから氷河の上に上がり「セント・ニコラス」と呼ばれる見事な二等辺三角形の山の後ろに回る。そして、ワプタ・アイス・フィールド全体を眺め、おいしそうな斜面を探しつつ小屋まで帰ってくる予定だ。軽い朝食を済ませ、寝袋など不要なものを置き去りにし、軽いバックパックを背負った。小屋からは雪の斜面がセント・ニコラスに続く。何処から氷河なのか分からないので、雪の下に口を開けているかもしれない裂け目に備え、出発からロープアップした。体に付けたハーネスを約10メートルおきにロープに固定し歩いていく。備えあれば憂いなしである。
天気は最高だが足元の雪は悪かった。強い風にさらされた雪は硬くしまりガッチガチだ。パウダースノーとは程遠い。ところが1時間ほど登ったあたりで奇跡が起きた。足元の雪に板が深く沈み込みはじめた。回りの景色と地図を参照すれば完全に氷の上まで来ている。さすが氷河の上! 高度を上げるにしたがって雪はさらに軽く深くなっていく。氷河は僕らの期待に応えてくれそうだ。
セント・ニコラスの麓を小屋から見て後ろ側に回りこむと、何処までも雪原が広がっている。ワプタ・アイス・フィールドがその全容を僕らにさらしていた。足元は深さ300メートル以上の氷のはずである。巨大な氷に包まれた山々は4月だというのに厳しい表情を見せていた。
セント・ニコラスとマウント・オリーブの間の鞍部に上がる。この辺りは分水嶺だ。ここから西に流れる水は大西洋へ、東に流れる水は太平洋へ注ぎ込む。僕らは今、正真正銘カナディアン・ロッキーの中心に立っていることになる。眼下に広がるアイスフィールドがさらに遠くまで見渡せた。はるか眼下には僕らより遅れて出発したガイドのグループが見えた。小さな点がロープの線でつながっている様子はなんとなく滑稽だったが、あちらから見れば僕らも同じように見えることだろう。
鞍部に上がると、その向こうにはまだ雪跡のない真っ白な斜面が広がっていた。斜度も十分あり気持ち良さそうだ。登り始めて4時間が経過している。そろそろ、おいしい思いをしてもいい頃だろう。僕らはその斜面を滑ることに決めた。ロープを外し、背中のスノーボードを降ろす。ブーツの紐を締めなおし、サングラスをゴーグルに替える。いつもの儀式を済ますと、隣からミンがラチェットを絞める音が聞こえてくる。なかなか準備が早い。この斜面のファースト・トラックはミンのものになった。
ミンが真っ白な斜面にドロップすると、それを追いかけるように雪跡がゆったりとした弧を描いていく。続いてケン、そして僕がそれに続く。それはそれは極上のパウダーだった。氷の裂け目のなさそうな安全場所で止まる。そして誰もがするように、自分の滑った跡を見上げウットリとする。
それほど遠くない場所に人影が3つあった。どうやら、南のハットから来た人たちのようだ。彼らはその足元の斜面に滑り込んでいった。3人のトラックが真っ白な雪面に刻み込まれていく。気持ちの良さそうな滑りは、人が滑るのを見ていても気持ちの良いものだ。点が雪面に緩やかな曲線を描いていく様子は、芸術の粋に達しているといっても良かった。僕らもその斜面に飛び込んだ。雪質は言うことなし。人の背より高いスプレーを上げ、奇声を発しながらスピードを楽しんだ。
眼下に見える山小屋まで一気に滑り降りる。遠くに見えた山小屋が、あっという間に目の前に迫る。小屋の前でスノーボードを外し、今まで滑って来た斜面をうっとりしながら見上げる。青空の下には真っ白な斜面。そこには、子供のお絵かきのように僕らが刻んだトラックがはっきりと見えた。
今回のぼくらの滞在は残念ながら一泊だけだ。小屋から山を見上げると、おいしそうな斜面がいくらでもある。1泊だけの滞在ではかなり不満を覚えたが、ハイウェイからたった3時間。そう、またいつでも気軽にここに来ることが出来るのだ。カナディアン・ロッキーに住む者の特権に僕は心から感謝した。
料理の知恵
〜卵の種類〜
スーパーには、様々な種類の卵が様々な値段で売られています。私は今まで何となく健康そうな「オメガ卵」を買っていたのですが、違いはあるのでしょうか。インターネットで調べてみました。お買物の参考にどうぞ。
【黄身の色の違い】
「黄身の色が濃いほうが新鮮、上質である」というのは間違いだそう。多数のホームページに書かれていたのが、黄身の色は餌の種類によって決まるということ。薄い黄色の卵はニワトリが麦を主食にしており、オレンジ色の卵はトウモロコシやアルファルファを主食にしているそうです。味や新鮮度に変わりはないとのこと。
【普通の卵】
1番安い「White Egg」や「Brown Egg」と呼ばれるもの。殻の色の違いは、卵を産むニワトリの種類の違いです。卵生産者組合のホームページによれば、味や栄養に変わりはないそうです。ちなみに、黄身の色は薄い黄色。
【オメガ卵】
普通の卵よりも高く、オーガニックよりも安いのがこの「オメガ卵」。この名の由来は、これらの卵に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」と呼ばれる脂肪にあります。オメガ3脂肪酸は脂肪の中でも良質とされ、脳や神経の正常な働きを促す、心臓のリズムを整える、血圧を下げるなど、様々な働きをします。もともと体内では作れない脂肪酸で、青魚や緑色野菜に多く含まれています。
オメガ卵を産むニワトリの餌には、このオメガ3脂肪酸を多く含む亜麻(flax)の種などが多く混ぜられ、その結果、通常の卵よりもオメガ3脂肪酸を多く含む卵が生れます。普通の卵と比べ、全体の脂肪量は変わりませんが、取り過ぎると体に悪いとされているコレステロールの量はわずかに少なくなっています。黄身はオレンジ色。
【オーガニック卵】
地元スーパーのケラーとセーフウェイ両方で最近売られるようになった1番高価な卵。「オーガニック」とは有機栽培のことですが、オーガニック卵を産むニワトリは、化学肥料や農薬を一切使用しないで栽培された餌を食べています。
【放し飼いニワトリの卵】
「Free Run」や「Free Range」と書かれている卵は、放し飼いにされたニワトリが産む卵です。動物愛護の精神が盛んなカナダでは最近、ニワトリが歩き回る空間さえもない養鶏場の飼育状態が非人道的とされ、話題になっています。これに合わせてスーパーなどで出回り始めたのが、放し飼いにされたニワトリの肉や卵。家畜小屋の中を走り回れるようにしてある「Free Run」に対し、「Free Range」は小屋の外へも出られるようにしてあります。「健康なニワトリから生れた卵は健康」という考えでしょう。
Kiyoko
「料理の知恵」は、読者の方から料理に関するちょっとしたアイディアを募集しています。「こんな便利なことがある」というなど、お気軽にメールでご連絡ください。 (banfftimes@telus.net)
Kiyoko
オーロラはなぜ光る?
Aki
オーロラが光る原理は、夜の街に光るネオンサインと基本的に一緒です。ネオンサインは、ネオンガスの入った管に電気を流して光らせます。ネオンという物質はもともとエネルギーでおなかいっぱいなのですが、さらに無理やり電気という形のエネルギーを食べさせられます。すると、おなかいっぱいのネオンは耐えられなくなり、余ったエネルギーを光という形で自分の体から出してしまいます。それできれいに光るのですね。
では、オーロラの場合はどうでしょう。地球には、地上から上空数百キロ地点まで大気があり、大気中には酸素や窒素などが存在しています。そこに太陽から飛んできた電気エネルギー(電子)がぶつかります。もちろん、細かな気象条件や物理・化学的な条件が合わないといけませんが、イメージとしては、エネルギーでおなかいっぱいなのんびり空に浮いていた酸素や窒素が、太陽にプラズマという電気エネルギーをむりやり食べさせられます。すると、彼らはネオンサインと一緒で「もういらない!」といって余分なエネルギーを光という形で出してしまいます。その時に、酸素は緑色に、窒素は赤色に光ります。
この話だと、「酸素も窒素も光るなら、地球のどこでも見られるのでは?」と言われそうですが、実はプラズマは簡単には地球の大気の中に入ってこられません。地球の磁場がバリアーとなって、これをブロックしているからです。でも北極、南極に近い方にはバリアーの甘い部分ができて、プラズマが入ってくることがあります。だから、北極、南極に近いほど、オーロラは良く見えるのです。「今冬は太陽の磁気嵐でオーロラが良く見える」という報道を目にしますが、これは太陽の活発な磁気変化の影響を地球の磁場が受けて、バリアーが乱されるからです。この影響で、日本など北極から離れたところでもオーロラが見えるようです。
Let's Talk Like Canadians!!
〜英会話ワンポイントアドバイス〜
Stand Someone Up (約束を破る・デートをすっぽかす)
約束に人が来ないときやデートをすっぽかされたらこのフレーズを使いましょう! あとでしっかり理由を聞いてみてください。
使い方は Stand + 代名詞(待たされた人) + Up。
●Situation 1
John: Hi Mary. I was waiting for you at The Rose & Crown for one hour and you didn't come so I left. Where were you?
Mary: Oh sorry! I have been very busy lately, and I forgot about our date! Can we meet tonight?
John: No Mary, I'm sorry, but you stood me up once, and I don't want to be stood up again. Good-bye!
●Situation 2
Betty: She said she would meet me at 7:00, and it's already 9:00. I'm so angry!
Suzie: Maybe something happened to make her late.
Betty: No, she didn't even call! She stood me up!
BY Susan Taylor (Banff Education Centre講師)
2004年3月4日更新