グリズリーベアの行動、明らかに
11月24日(水)、キャンモアとレイクルイーズで9頭のグリズリーベアを対象に3年かけて行われた研究の結果が発表された。これにより、人間が頻繁に使用するエリアと熊たちの行動パターンの関係が明らかになった。
この研究を行ったのは、アルバータ州公園・保護地区局のコーディネーターを勤めるSteve Donelon氏。同氏は、2000年から2003年の春から夏にかけて、人工衛星からの信号で居場所を確認するGPS首輪を熊たちに装着し、ほぼ一時間ごとに活動を記録した。研究の目的は、人間が頻繁に訪れる場所やハイキングトレイルなどが熊の活動にどのような影響を及ぼすかを調べること。熊の好物の木の実がなる前(春から初夏)とその最盛期(夏)の様子を比較。
研究結果によると、これらのグリズリーベアは、木の実がなっているかどうかに関係なく、レイクルイーズスキー場を頻繁に訪れた。数頭の熊が夜間スキー場を寝床にしており、日中も最低一度は同エリアを訪れていた。しかし、夏の日中に人が泳ぎに来るキャンモアのクエーリー湖レクレーション・エリアには、木の実のなる時期にのみ訪れていた。
更に、この結果と人間によるレイクルイーズとキャンモアのトレイル使用率のデータを照らし合わせると、熊は、人間が頻繁に訪れる場所には、人間の活動が少ない時間帯に訪れる傾向があることがわかった。「朝8時から夜9時の間、クエーリー湖には、我々が予期していたほど頻繁には訪れなかった」とDonelon氏。クエーリー湖では、日中よりも夜明けや日暮れに熊の活動が活発になる傾向があったが、レイクルイーズでは一日中比較的活発な行動が見られたという。
同氏は、今後この研究結果をトレイル作りや熊対策に役立てる。クラグ・アンド・キャニオン紙より
メグ・ライアン、バンフへ
1月6日(木)〜9日(日)に行われる環境保護団体のチャリティーイベントに参加するため、メグ・ライアンとアレック・ボールドウィンを筆頭に、多数のハリウッド俳優がバンフを訪れる。ロバート・ケネディー・ジュニア氏が推進するこの環境保護団体は「ウォーターキーパー同盟」と呼ばれ、招待されたハリウッド俳優らは、バンフ・スプリングス・ホテルでの特別慈善公演やサンシャインスキー場でのスノー・シュー・レースやそり滑りなどに参加する。
「ウォーターキーパー同盟」は、世界各地の河川、湖などの水質保護計画を推し進めており、地元住民を中心とした水質監査活動を行っている。(http://www.waterkeeper.org/)今回のイベントの利益は、すべて同団体の活動費用にあてられる。
8日(土)夜の特別公演は一般公開され、参加費$325を支払えば誰でも参加することができる。このイベントの詳細は403-762-6860まで。アウトルック紙、クラグ・アンド・キャニオン紙より
バンフ近郊のスキー場、経営難
11月26日(金)・27日(土)にバンフセンターで行われた「バンフ国立公園開発計画フォーラム」では、バンフ近郊のスキー場が直面している様々な問題について討論が繰り広げられた。
バンフ国立公園にあるレイクルイーズ、サンシャイン、ノーケイスキー場とジャスパー国立公園にあるマーモット・ベイスンスキー場を代表する国立公園スキー協会会長のCrosbie Cotton氏によると、バンフを訪れるスキー客は1999年から35%減少している。このフォーラムでは主に、隣接するブリティッシュ・コロンビア州内のスキー場との顧客獲得競争、国立公園内でのスキー場経営に関する規制などが取り上げられた。
ブリティッシュ・コロンビア州内陸部には、キッキング・ホース、パノラマ、ファーニー、キンバリー、サン・ピークスやシルバースターなどのスキー場がある。「アルバータ(のスキー客市場)が縮小している中、ブリティッシュ・コロンビアは急成長を見せている。(省略)去年、ブリティッシュ・コロンビア内陸部へのスキー客が200,000人増だったのに対し、アルバータは80,000人減。(省略)クランブルックではチャーター便を受け入れられるよう(空港の)拡張が検討されている。ツアー・オペレーターの中には、旅客機が着陸できるようになれば(カルガリー国際空港を経由するよりも)クランブルックへ直行するという声も出ている。(省略)ブリティッシュ・コロンビアは、本来ならば私達の市場であるカルガリー経由のスキー客市場に深く食い込んできている」とCotton氏は語った。
ブリティッシュ・コロンビア州政府は今年7月、ツーリズムのマーケティングに昨年の倍にあたる5000万ドルを投入。「彼らが極めて積極的になってきていることにアルバータ州の国立公園は注目する必要がある」とアルバータ地域社会開発省のLoren Winnick氏。
この州外からの競争相手の登場により、今までお互いの間で対抗し合っていたアルバータ州の国立公園内スキー場は、新たな団結の時を迎えたようだ。しかし、マーモット・ベイスンは2年連続赤字を計上しており、レイクルイーズは政府の経営破綻に対する保護下から抜け出したばかり。また、サンシャイン・ビレッジの赤字は年々増大、もっとも経営が危ないとされるノーケイは、新たに運営に投資することもできないほどの赤字に陥っている。Cotton氏は、「国立公園内のスキー場で起きている事態をどうにかしなければならない。助けが必要」と述べた。
隣州との競争に加え、これらバンフ近郊のスキー場には、国立公園内での経営という特別な事情がある。パークスカナダ山岳公園顧問のSteve Whittingham氏は、国立公園内のスキー場が持つ利点として、素晴らしい自然環境や近辺の町の宿泊施設がすでに充実していること、「国立公園」というブランド名の効果などを挙げたが、スキー場経営側は不利な点に注目。
このフォーラムで取り上げられた不利な点とは、国立公園入園料値上げの影響、公園内の環境を守るために課されるスキー場の設備改善・拡張に対する規制など。年々増す入園料を嫌って、国立公園を避ける旅行者も出てきており、入園料は、スキー場だけでなくバンフ近郊の観光産業全体に関わる問題となっている。
更に、スキー場側は、公園内でのスキー場運営に課せられる多くの規制を問題視。パークスカナダの「スキーエリア方針」は、利用客の増加、リフトの交換、建物自体の拡張は認めているが、新しいコースの設置や既存のコースの大幅変更、駐車場拡大や新しい建物の建設を禁じている。駐車場がいっぱいになり次第、利用客がノーケイスキー場へ流れるというほどの駐車場不足に悩まされているサンシャインスキー場にとっては、この方針が経営状態に直接影響を及ぼしていることも否めない。
しかし同時に、近年アルバータ州内で閉鎖されたフォートレスやウィンターグリーンスキー場は、両方とも公園外にあることも指摘された。この両スキー場はレイクルイーズスキー場を所有するリゾート・オブ・カナディアン・ロッキーズ社所有。同じく同社が所有するカナナスキスのナキスカスキー場も利用者減少のため、閉鎖されることが囁かれている。アウトルック紙、クラグ・アンド・キャニオン紙より
氷河ヘリツアーに反対の声
バンフ国立公園に隣接する地域でヘリコプターのツアーを行う会社が、アルバータ州と地元の地方自治体に、ツアーの本数増加許可への申請をし、環境保護団体から反対を受けている。
リムロック・ホールディングス社とアイスフィールド・ヘリコプター・ツアーズは、毎年4月から10月にかけて、サスカチュワン・リバー・クロッシング西のクライン川で付近の氷河へのヘリツアーを行っている。同社は、ツアー数増加許可を昨年10月にも申請した。州政府と地元クリアウォーター行政区はこの申請を却下。上訴も昨年12月に却下された。
アルバータ野生動物協会の生物学者Lara Smandych氏は、地元自治体が前回の申請を却下したのは、同地区に生息する野生動物への影響を考慮してのものだったと言う。「我々は、クリアウォーターが昨年出した結論、特に自然環境への考慮があったことについてとても満足している。(今回も)同様の判断基準で決断が下されることを期待している」と12月6日(月)語った。
Smandych氏の研究では、ヘリコプターの騒音は、野生動物にストレスを与えることが明らかになっている。その中でも、熊、ビックホーン・シープ、マウンテン・ゴートや絶滅が危惧されているカリブーなどの大型動物は、特にその影響を受けやすく、また、継続的なヘリコプターの使用は、その地域から野生動物を追いやり、生殖障害を起こすこともわかっている。
ヘリツアー反対派からは、野生動物への影響だけでなく、大自然を満喫しに来る人たちへの妨害になるとの声も出ている。隣接する国立公園では、ヘリコプターの着陸が禁じられている。アウトルック紙より
国道二車線化案に修正
昨年10月カナダ政府は、国道1号線のキャッスル・ジャンクションとアイスフィールド・パークウェイ・インターチェンジ間の二車線化計画を発表し、計画の第一段階として5,000万ドルを投入した。計画当初、この5,000万ドルを使い、レイクルイーズのすぐ東からテイラー・クリークまでの12kmを二車線化する予定だったが、12月3日(金)、これを10kmに短縮し、より綿密な環境保護対策を取り入れる案が承認された。
この環境保護対策とは、魚とハーレクイン・ダック(カモの一種)生息地を保護するためのテイラー・クリーク施設移動、野生動物を道路から遠ざけるための国道沿いフェンス延長のこと。
この他、今回承認された修正案には、論争を呼んだレイクルイーズの村を囲む熊よけフェンスの設置の最終決定を2006年まで延期すること、道路横断設備とトラック休息エリアの設置に関して交渉を続けることなども盛り込まれた。アウトルック紙より
地元住民向けサービスが少ないバンフ
国立公園内に位置する町バンフでは、町が広がりすぎることで周囲の自然環境を壊さないように、商業開発が可能な土地の面積の上限が定められている。この上限があるために、町で経営される企業や事業の種類が偏ってしまうのではと危惧する声が出ている。
この背景には、近年、バンフに住宅修理サービス、パン屋、ドライクリーニング店、洗車場など行う事業が少なくなっていることがある。開発面積に上限を設けている町は北米でも珍しいため、この上限設置と地元住民向けサービスの減少が直接関係しているかどうかはわかっていない。しかし、一部のバンフ住民からは、土地が限られているため、店舗の賃貸料が高くなり、観光客向けの高い利益を上げることのできる事業だけが残り、その結果、利益が比較的少ない地元住民向けのサービスが町から消えてしまうという説が出ている。
一方、パークスカナダのJillian Roulet氏は、「他の町にあるサービス全てがこの町に必要だとは思わない。人口8,000人規模の町にしては活気が溢れているし、町がコンパクトにまとまっているのは良いこと。(省略)商業開発の上限を設けなければ、町の開発を求める圧力が止むことはないだろう」と語った。クラグ・アンド・キャニオン紙より
Information
2004年12月下旬号
カウントダウン
いよいよ今年も終わりに近づいてきました。大晦日の夜、バンフの町は新年へのカウントダウンで大変にぎやかになります。例年のように、カリブー・ストリートとバンフ大通りが交差するカリブーコーナーの路上でカウントダウンが行われることが予想されます。New Yearの花火も上がるので、暖かく着込んで出かけてみては?
サンタの別名
サンタクロースは英語で、"Santa Clause"以外に"Father Christmas"、"Saint Nicholas"または略して"St. Nick"などとも呼ばれています。
冬のコミュニティークラス
バンフとキャンモアでは、町役場が主催するコミュニティークラスが一年中行われています。アウトドアからパソコンのコースまで様々な短期のコースが載った冬の部一覧(カレンダー)は、14日(火)からすでに町に出回っており、町役場でももらえます。
日本総領事館、1月からカルガリーへ
今までエドモントンにあった日本総領事館が、2005年1月からカルガリーに移転します。移転先住所や日程はこの号の印刷時点ではまだ明らかになっていません。次号(1月20日)でお知らせする予定ですが、決まり次第、総領事館のウェブサイトでも発表される予定です。(http://www.edmonton.ca.emb-japan.go.jp/index.html)
禁煙標示ありますか?
バンフの屋内公共施設は、今年8月1日から全面禁煙となりました。これにともない、町役場は12月中、禁煙標示の点検を行っています。お店や会社、公共の場は、@敷地の入口付近、Aトイレの入口付近、B食べ物や飲み物が行き交うエリアの全てに禁煙標識を表示することが義務付けられています。
キャンモアに新アイスリンク
この冬、キャンモアのミレニアム公園の駐車場に、新しいスケートリンクがお目見えします。照明の関係で、夜間に解放されるかどうかはまだ決まっていませんが、このリンクでアイスホッケーをすることは許可されています。
このリンクは、来年同公園に予定されている新リンク開設の試験的なプロジェクトです。来冬開設が予定されているリンクは、現在クーガー・クリークにあるものと同サイズということです。
温泉一時閉鎖
バンフ・アッパー・ホット・スプリングス(温泉施設)は、建物の整備のため12月12日(日)〜19日(日)まで閉鎖されています。
記事・写真募集
文章の上手、下手は関係ありません。バンフタイムズの読者に知らせたいことがある方、ぜひご連絡ください。記事のアイディアだけでも構いません。特に、ちょっとしたお役立ち情報を提供するコラム「料理の知恵」・「生活の知恵」では、読者の皆さんからの投稿をお待ちしております。なお、バンフやカナダらしい写真をお持ちの方、バンフタイムズにあなたの写真を掲載しませんか? 興味のある方は、編集部小林までご連絡ください。(サンダンスモール2F、762-5991、banfftimes@telus.net)
年末年始のお休み
バンフタイムズ編集部は12月17日(金)〜1月9日(日)、インフォルームは12月23日(木)〜1月6日(木)の期間中お休みさせていただきます。この間、編集部への連絡は電話、ファックス、またはメールでお願いいたします。ご迷惑をお掛けしますが、どうぞご了承ください。
なお、医療通訳のキューブヘルプラインは年末年始も無休で営業しております。怪我、病気の際の病院手配・通訳サービス、トラブルに巻き込まれた際の警察対応などのお手伝いは、762-7771まで。(こちらでビザや移民等のご相談はお受けしていませんので、直接インフォルームまでどうぞ。)
次号のバンフタイムズ発行は1月20日です。
投稿欄
〜ATM現金振込トラブルへのアドバイス〜
11月合併号の投稿欄についての感想をメールさせていただきます。
ATMでの現金振込みをされた際に、現金をそのままスロットに入れてしまったがために、その入金が行方不明になってしまったとのことですが、ぜひまだあきらめないで銀行側に交渉される事をオススメします。
なぜなら、銀行によって多少のシステムの違いはあるとは思いますが、銀行側は現金を扱う際には必ず二人以上で行うからです。これはお金の取り扱いに対するセキュリティのためです。銀行には誰がその時お金を取り扱ったかは記録として残っているはずですし、もしもその時に現金が入っていたならその記録も残っていると思われます。
また、その現金を振り込まれた場所が自分のメインブランチ(自分が口座を作った支店)ではない場合は、自分のメインブランチからアプローチしてもらうようにしてみてはいかがでしょうか? その際のやりとりのメールや手紙などは、コピーを取っておくと良いと思います。そのATM入金時のレシートと銀行口座の明細を持って、ご自分のミスを認めた上で根気よく銀行側と交渉してみてください。
かずみ(バンフ在住)
*記事に関するご意見やご感想をお寄せください。banfftimes@telus.net
2004年12月16日更新