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2004年1月合併号

冒険の国カナダ?

 バンフの町は、いくつもの大きな山に囲まれている。一番高いのがカスケードマウンテン。そして、頂上がナイフのようにとがったマウント・ランドル。そして、麓に温泉があるのがサルファー・マウンテンである。

サルファー・マウンテン
 サルファー・マウンテンは見た瞬間登る気が失せる山である。なぜなら、頂上付近まで観光用のゴンドラがついているからだ。頂上に行けば、間違いなく浮かれた観光客が軽装でうじゃうじゃしているはずである。これではやる気が出ないのは当たり前だが、このままでは一生行けそうにもないので、気合で出かけてみた。もちろん冬なので背中にはスノーボードを背負っていった。
ゴンドラ乗り場の駐車場を出て登山道に入ると、驚いたことにかなりの踏み跡がついている。ゴンドラがかかっているのにこの寒い季節に登る人がたくさんいるのだ。
頂上までは何のトラブルもなく2時間半程で到着。頂上に着くと僕らはそそくさと滑り降りる準備を始めた。さあ、出発というところでトラブルはやってきた。今回のトラブルは雪崩でもなく落石でもない人間相手のトラブルだった。

トラブル発生
  ゴンドラの職員である一人の女の子が僕らにこう話し掛けてきた。
「ちょっと、君たち。ここはスノーボードで下りたらいけないのよ。法律違反になるはずだから・・・」
 そんなはずはない、カナダ国立公園のバックカントリーは全ての人に開かれているはずである。ちゃんと国立公園の冊子にも明記されている。
「そんな事はない、問題ないはずだが。」
「いいえ。ここにゴンドラがあるのはこの山全体がアトラクションになっているはずだから、やはり法律違反ですよ。」

  こうはっきり言われては僕らも不安になってくる。バンフ国立公園に電話をかけた。
「あのー、サルファー・マウンテンを滑ろうとしてるんですが、滑っていいんですよね。ゴンドラの下を通過して駐車場まで下りたいんですが。」
「別に問題はありませんよ。自由に滑ってください。」
 そのことをその女の子に伝えると、何か納得のいかなそうな顔をしてどこかに行ってしまった。僕らは安心して山を下る準備を続けた。

  さて滑ろうかと勢い込んでいると、そこに新たな敵が現れた。Sと名乗るその青年は僕らを見つけると先の女の子と似たような事を言ってきたのだ。
「ここではゴンドラ下に滑り下りたら法律違反だ。反対側にクロスカントリーのコースがあるから、そっちに行けばいい。案内してあげるよ。」
  僕らもそのコースのことは知っていた。しかし、そのコースは山の反対側に通じており、自分たちの車に帰れなくなってしまう。
「いや、国立公園に電話したらオーケーだって言ってたけど・・・」
「そんなことはないよ、絶対に法律違反だ。もし君たちが滑ったら僕は国立公園のレンジャーに電話しなければならない。それが僕らの義務だからね。君たちがスノーボードでこの山を下りれば下でレンジャーが待ち構えていて罰金を取るだろうね。これは友達として忠告しているんだ。ちなみに僕はここに3年も勤めている。間違いないよ。滑るのは自由だけど下でレンジャーが待ち受けていて君たちに切符を切るだろうね。」
  なんてこった。こいつは嫌がらせを言っているようにしか思えない。どう考えても変わったことをしようとしている奴等が気に入らないとしか思えない。日本の川で激流をカヤックで下っているのを見つけたら、「危険なことをしてる人がいる。あれは違法だ!」と警察に電話してしまう手合いと同じである。

  しかしここで熱くなっても仕方がない。ここは、この施設のマネージャーに聞いてみることにした。
「すいません、おたくの職員が、ここを滑り降りるのは法律違反だと言っているんですが、どうなんでしょう? レンジャーはオーケーって言っているんですが・・・」
  その答えは十分に納得のいくものであった。
「私たちが所有しているのは、ゴンドラの駅だけです。この山全体を所有しているわけではありません。おそらく職員がそういったのは、もしあなたたちが事故をおこせば、結局、我々が救助にあたらなければならないからでしょう。国立公園の山は全ての人に開かれています。ただ、滑るなら、ゴンドラ下に一箇所クリフバンドがありますから気をつけて降りてください。それではグッド・ラック !」

  S君が僕らのことを心配して「ここを滑るのは法律違反だ」言ったとは信じられない。だが、やっとカナダらしい納得のいく説明が得られた僕らは、安心して山を一気に下った。もちろんゴンドラの職員に迷惑をかけないように慎重に下ったのは言うまでもない。

永作まさかず
http://www3.telus.net/public/toloco/


静かな冬の読書のすすめ

  極寒の日々、表にでたくない時はひたすら暖かい家の中で好きな本でも読みながら時間を過ごすのはいかがでしょうか?
  バンフタイムズの「インフォルーム」では無料で日本語図書の貸し出しを行っています。話題作を日本から入手したり、多くの本を寄贈していただいたりして本の種類も充実しています。尚、この場でひとつ皆さんにお願いです。日本語図書は大変貴重です。借りた本は必ず返却して下さい。
  今回紹介する本は「男女関係」を題材にしたものです。もし、この本を10年前に読んでいたら、夫婦関係ももっとスムーズだったかもしれないし、遠い昔別れた人とは付き合いが続いていたかもしれないと思えるほど、とても興味深く衝撃的な内容でした。まだこの話題作を読んでいない方、ぜひ、ご一読を。

『話を聞かない男、地図が読めない女』
アラン&バーバラ・ピーズ著

  日本で200万部、全世界で600万部のミリオンセラー、42カ国でベストセラーを記録した話題本。男と女が生まれもって全く違う脳構造をもっているということを科学的実験や多くのデータから証明している。どうして女が縦列駐車に弱いか、どうして食卓で男は上手に会話できないかなどを解明する。「男と女はもともとの作りが違っている。この事実を認めようとせず、勝手な期待を相手に押しつけると、男女関係は暗礁にのりあげる。」(本文より)

『嘘つき男と泣き虫女』
アラン&バーバラ・ピーズ著

  先述の話題本の第二段。第一作目の内容をさらに幅広い観点から研究した逸品。なぜ、女の話はとりとめがないのか、なぜ、男は嘘をつくのかなどの面白い項目が満載。「いつの日か、男と女のちがいはなくなるのだろうか。女がカーレースを楽しんだり、男がシュミレーターで月経前症候群を経験する日がくるのだろうか。いや、少なくともこれから数千年はいまのままだろう。それならば、おたがいのちがいを理解し、うまく対処する方法を学んだほうがいい。その努力はたくさんの愛情で報われるはずだ。」(本文より)

〜おまけでご紹介〜

『ダディ』 郷ひろみ著

  1986年、10代の頃からアイドルの頂点に君臨していた郷ひろみが結婚した。松田聖子をはじめ多くのロマンスで常に世を騒がせたプレイボーイが選んだ結婚相手は俳優、二谷英明と白川由美の娘、二谷友里恵だった。結婚式は盛大で、型破りな披露宴や新婦の手作りウエディングケーキ、取材班付の1ヶ月以上にも渡るオーストラリアへの新婚旅行なども大きな話題となった。
  結婚したての頃、二谷友里恵が書いた本『愛される理由』もベストセラーを記録した。世間から理想のカップルと賛美され、二人の子供を儲けた。
  1998年、離婚。この本は、郷ひろみ自身が自分の言葉で二人の出会いから結婚、離婚への道を語ったもの。愛する娘たちへのメッセージでもある。「その夏、友里恵とぼくの関係は、少しずつから、加速的に、疎遠になりつつあった。それまでに何度も他愛ない喧嘩はしたが、これほどのシリアスな状態が訪れたことは一度もなかった。原因はすべてぼくにあった。女性問題だった。結婚しているぼくが、してはいけない行為を犯した。友里恵以外の数人の女性と、肉体的な関係をもったのだ。」(本文より)

Chiaki


Let's Talk Like Canadians!!
〜英会話ワンポイントアドバイス〜


Can't wait for/to... = 待ち遠しい、待ちきれない

普段よく耳にするこのフレーズは、近い将来起こる出来事の中でも特に自分にとって楽しみなことや興味があることが、一日でも早く起こって欲しいというときによく使われます。 

文法のポイント:
1) Can't wait FOR +名詞

He can't wait for his vacation. (彼は休暇が待ち遠しい)
I can't wait for summer! (夏が来るのが待ちきれない)
2) Can't wait TO +動詞
He can't wait to get married. (結婚するのが待ち遠しい)  
I can't wait to go on vacation! (休みを取ることが待ち遠しい)

●Situation 1 
Barb:
My son's birthday party is tomorrow.
Judy: Really? He must be really excited about it.
Barb: Yeah, he can't wait to open his gifts. 

●Situation 2
Sandy:
Where are you going on vacation this summer Jim?
Jim: I've decided to go on a biking trip to Australia. I can't wait for July!
Sandy: Wow! That sounds great.

●Situation 3
John:
I hope you like your Christmas present, Julie.
Julie: Oh wow! A new snowboard! I'm so happy. I can't wait to go to Sunshine Village! 

 
 

BY Susan Taylor (Banff Education Centre講師)


バンフ・白滝小学生の交流、今年で終了
〜15年間保たれた友情の絆〜

  今年まで続けられてきた北海道紋別郡白滝村の小学生とバンフの小学生の交流が、残念ながら今年1月で幕を下ろすことになった。
 白滝村の小学6年生がバンフ小学校と国際交流をはじめたのは、今から15年前のこと。カナダで教員をしていた北海道出身の方の仲介がきっかけとなり、生徒の美術作品などの交換からはじまった交流が、毎年生徒をバンフに送り出し、約一週間滞在させるというプログラムにまで発展した。白滝村の小学生は、バンフ小学校の同学年の生徒の家にホームステイしながら英語での授業に参加し、地元の小学生と日々の行動を共にするという素晴らしい海外体験だ。
  白滝村合併のため独自の予算が取れなくなり、今年で終了したバンフ・白滝国際交流だが、この15年間培われた深い絆がまた新たな形で継続していくことが、バンフ・白滝双方で期待されている。

今後の友情を誓い合ったお別れ会

 今年バンフを訪れた6年生は11人。1月12日(水)に行われたお別れ会では、ホームステイ先のホストファミリーと共に会場に足を運び、一緒に座る生徒達の姿が見られた。カナダ人生徒の中には、手に折り紙を握る子も。バンフ・白滝両サイドからのお礼の挨拶、プレゼント交換に続き行われた白滝村小学生による合唱や踊りには、参加したカナダ人家族から大きな拍手が送られた。なかでも、赤と黒の鉢巻とハッピで踊ったロック調のソーラン節は大好評だった。
 この会や一部の生徒と先生へのインタビューは、こういった国際交流の実りの多さをひしひしと感じさせるものだった。生徒だけではなく、教職員など大人の参加者もまた、日本・カナダ双方が互いにその違いから学び取ったことは今後に大いに役立つことだろう。今後も多くの国際人がバンフや白滝村から世界へ出て行くことを期待したい。

<白滝村の生徒と教員へミニインタビュー>

BT:
バンフに来て一番良かったことは何ですか?
志田大樹君:
友達がたくさんできたのもあるけど、今まであまり使いこなせなかった英語が上達したことです。
居ヶ内はるかさん・内田絢子さん:
白滝にはない深さ3mのプールで下まで潜ったり、泳いだりしたことです。あとは、ホームステイ先で連れて行ってくれたスケート場で初めてアイススケートを体験したのもとても楽しかったです。

BT:カナダについて、どんな印象を持ちましたか?
志田君:
自然をそのまま残したいという気持ちがあり、自然を大切にしていることがすごいと思いました。日本は資源を無駄にしていて、ありのままの自然が見られることが少なくなってきているので。
居ヶ内さん・内田さん:
北海道よりも寒い国。あと、日本語が好きなんだなーと思いました。

BT:カナダの授業風景をご覧になって、どのような違いを見つけられましたか?
岡本美保先生(6年生担任):
子供達はとても積極的かつ表情豊かで、先生の言うことにはっきりとした反応を示すところが見ていて興味深かったです。先生も子供達から質問や意見を引き出すのがとても上手で、自らの授業に取り入れていきたい点もたくさんありました。

 

取材・まとめ 小林りん


編集後記

 

<編集者からひとこと>

 今まで紙面には載っていたものの、ウェブサイトからは省かせていただいていた編集後記です。身近な、時には個人的な内容ですが、「楽しみに読んでます」と言ってくださる方も多いので、今回からウェブサイトへも掲載させていただきます。

 

 最近、日本へ帰国した時に『ターミナル』という映画を観ました。日本での映画前評判がどこをみても「素晴らしい感動もの」と賛辞していたのと主演がトム・ハンクスだったからです。確かにトム・ハンクスの演技力には感心するし、感動する部分もありましたが、あれほど日本のメディアが騒ぎ立てるほどのものでもなかったというのが私の感想。つくづく映画の評価には個人差があることを実感しました。特に、メディアの作った評判はビジネスがらみなので、気をつけないといけませんね。世間の評価にまどわされて、いい映画を見逃したり下らない映画に時間を割かないようしたいものです。これから映画紹介を書くときは、あくまでも自分の主観として感想を語り、内容紹介に重点を置いていこうと思いました。(ち)

 年末に行われた「クリスマス・バード・カウント」に初参加してきた。同じく昨年初参加したバード・ウォークに触発されてのことだったが、またまた本当に多くのことを学ばせていただいた。例年よりも観察できた野鳥の数や種類が少なかったそうだが、それでも初心者にとっては多くの見知らぬ鳥を観ることができたし、なんといっても同行してくれたベテランの方から教わった樹木や動物に関する知識は、ロッキーの自然環境を理解するのに非常に役立つものだった。自然は奥が深い。(り)


 

 

 

●冬のスキー情報コラム、モモちゃんの「スキー場へ行こう!」もご覧下さい。(1月20日更新)

 

2004年1月20日更新

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